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スキルを持つ使命感、デジタルの民主化を推し進める ドリーム・アーツ 石田健亮さん

edited by Operation Online   2021/09/15 10:00

 今回のCTOはドリーム・アーツの石田健亮さん。過去に何度か翔泳社主催の技術者カンファレンス「Developers Summit」でレガシーな業務システムとモダンなテクノロジーを連携する時のリアリティやヒントを語ったことがある。今回は、アセンブラをネイティブに学んだ小学生時代から、応募企業に進言する熱さを持っていた就活時代に始まり、現在のCTOにいたるまでの思いを語ってもらった。

小学生でBASICとアセンブラを身につけた

ドリーム・アーツ CTO 石田健亮氏

 プログラミングを始めたのは小学生から。友達がファミコンで遊ぶなか、石田さんは親のパソコンでゲームを自作して遊んでいた。作ったゲームよりも、ゲームを作るほうが「書いた通りに動く!」と楽しかった。言語はBASICに加えてアセンブラでも書いた。子どもの能力は侮れない。「3D 4F」など16進法をそのまま書いていたとか。「今はできませんけど」と石田さんは笑う。

 石田さんは「しょせんはホビーだった」と言うものの、小学校の卒業文集では将来の夢として「プログラマ」と書いたものが残っているそうだ。「こうなるとは思ってなかったけど」とぼそっと言う。

 学生時代は開発したソフトウェアをシェアウェアで公開したり、腕を見込まれてプログラミングを依頼されたりすることもあった。1997年ごろ、楽天になる前のエム・ディー・エムにて(「楽天」と社名変更したのは1999年)、楽天市場の初期のサイト開発を手伝った。現場では誰もが「インターネットが世界を変える」と信じていて、寝る間を惜しんでコードを書いていた。これが石田さんには強烈な原体験となった。

 学生時代の専攻は機械情報工学で、VRの源流に近いことをしていた。今から見たら新しい世界への入口になった可能性があるが、学内はまだインターネットの新しい潮流に乗っていなかった。「今のレールのままだとまずい」と焦りを感じた。

 就職活動では順当にSIerや大手企業も訪問した。インターネットの新しい世界に胸を高鳴らせていた石田さんにとって、就活で会う社会人の多くが「タスクをただこなす人たち」に見えた。あまりのもどかしさに面接で「これからインターネットで世界が変わるのに、そのやりかたはない」と進言してしまうほど。ある面接官は「君はみんなが行きたがるようなところは向いていない」とアドバイスしてくれた。

 実は学生時代にはドリーム・アーツでもバイトをしていた。しかしプログラミングではなく、Webマガジンの制作。当時のドリーム・アーツは青山にあるマンションにオフィスを構え、コンテンツ制作やECサイト制作をしていたのだ。少し回り道をしたものの、最終的に正社員として就職したのはドリーム・アーツとなった。

 就職して数年すると、ドリーム・アーツは企業のECサイト制作事業を発展させて企業ITへと舵を切った。企業ITなら着実な成長が見込めると判断したためだ。石田さんにとっては歓迎すべき方向転換となった。仕事で顧客から「助かったよ。ありがとう」と言われることが大きなモチベーションになっていたためだ。

 「企業ITだと個社ごとに顔が見えます」と石田さんは言う。それぞれの会社の要件に合わせてシステムを開発するため、誰のために開発しているのかが明確だ。それが石田さんには合っていた。

 あるとき、アパレルの店舗用システム開発に携わることになった。アパレルの現場を知らなかったため、まずは1週間ほどバイトで入り、ひたすら服をたたみながら現場の業務を観察した。「店長がすごくいい人で、頑張っていて、この人に喜んでもらえるものを作らなくては」との一心で石田さんは開発に精を出した。気合が入ったためか、3ヶ月ほどでローンチ。楽しい経験だったそうだ。実はこれが後の主力製品「Shopらん」の前身となった。

 石田さんは「自分にはビジネスをよくできるような提案をしたり、ITで具現化する能力がある」と自覚しており、「もっといいものを作ろう。まだ届けられていないところがある」と自分の能力を広く生かすことが使命だと徐々に感じるようになった。

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著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    EnterpriseZine/Security Online キュレーター フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。 Webサイト:http://emiekayama.net

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