BtoCとBtoBの違いから戦略を考える
そもそも消費者向けのBtoCと、法人向けのBtoBの違いは何でしょうか?
BtoB(Business To Business)のビジネスは、企業向けソフトウェアやPC・タブレットのようなIT、産業用機器、産業用素材、自動車部品、オフィス用什器などです。企業が日々のビジネス活動の中で使う製品・サービスのビジネスです。
BtoBの製品やサービスの金額は、高額なものが多く、低額な商品でもまとめ買いをするのでやはり高額になります。機械や機器の償却期間は耐用年数によりますが5年から10年で、それ以上に長期に渡り利用されることが多いのです。ITや産業用機械などは設置やインストール作業があり、また、台数が多くなり、導入に時間がかかります。基幹業務システムなどは、数年の開発期間が必要です。
よって、BtoBの製品やサービスの導入の意思決定は複雑になり、複数の意思決定者により製品・サービスが選定され、稟議や取締役会で役員の承認を得る必要があります。導入、利用、保守の予算はしっかりとした予算計画を年度が始まる前に立て、年度が始まるとそれを執行します。
複雑な製品やサービスなると、利用するエンドユーザーに教育や日々のサポートを提供する必要があります。同様に、故障すると企業活動に大きく影響しますので、故障時の迅速なサポートや、事前に故障を予測して保守をするサービスを追加で毎年購入することになります。その特徴をまとめると以下になります。
BtoC | BtoB | |
---|---|---|
金額 | 安価:高いもので住宅や自動車 | 高額 |
利用期間 | 短い | 長期に渡る |
決定 | 個人 | 複数の意思決定者で決定され役員によって承認 |
予算 | 家計 | 年次の予算計画を建てる |
導入 | 単純 | 設置に時間が必要。場合によってはカスタムで開発 |
利用 | 簡易なマニュアルで利用 |
利用にあたりトレーニングを提供 利用時のエンドユーザーの質問に答える体制をつくる |
保守 | 故障時の修理サービス | 機械やソフトウェアは年額の保守サービスを結ぶ |
ずらっと列挙しましたが、BtoBはやはりBtoCに比較して、かなり複雑です。私としては、マーケティング素材としては、BtoBにやりがいを感じます。
この複雑なBtoB製品を売るためには、戦略が必要です。それがGo To Market戦略なのです。