複数のプロジェクトを「プログラム」としてとらえ、全体の整合性をとりながら統括管理していくプログラムマネージャにはどんなスキルが必要なのでしょうか。第5回は、プログラムマネージャに必要な経営管理のスキル、そのフレームワークとしてプロセスガイドライン(PGL)を紹介します。
プログラムマネージャに必要な「経理管理」のスキル
プログラムマネージャは、IT戦略を立案・実行するCIO(情報統括責任者:Chief Information Officer)のもとで、組織内の複数のプロジェクトを統括管理する役割を担います。IT投資が有効に使われるように、各プロジェクトに対して予算や人などのリソースを配分したり、複数のプロジェクトの実行調整をしたり、投資対効果の評価をしたりします。
従って、プロジェクトマネジメントのスキルはもちろん必要ですが、CIOと協力しながらプロジェクトの優先付けや実行調整をしていくためには、経営管理に関するスキルが必要となります。

この経営管理は、前回の記事で紹介した「ソフトウェアエンジニアリング」、つまりモノづくりに関するスキルとは異なり、経営的なメリットを生み出すための戦略的なスキルに位置づけられます。具体的には、事業環境の分析や戦略策定、プロセス改革などの「経営戦略」、ERPなどのIT経営手法やIT戦略展開、リスクマネジメントなどの「IT戦略」、RFP発行やプロジェクトモニタリング、IT戦略達成度評価などの「IT資源調達」から構成されています。
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克元 亮(カツモト リョウ)
IT業界で約20年にわたり、システム開発やITソリューションの適用支援、アーキテクチャデザインなどに携わる。現在は、プロジェクトマネジメント、マーケティングに従事。著書には、『「しきる」技術 誰にでもできる超実践リーダーシップ』『この1冊ですべてわかる ITコンサルティングの基本』(日本実業出版社)...
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