Citrix Systemsは8月2日、Gartner Peer Insightsに依頼し実施したハイブリッドワークテクノロジーに関する調査において、「IT部門の管理責任者の96%が、現状のテクノロジーは不十分であるとし、自社のアプローチの見直しを進めている」と回答したと発表した。
世界中の企業や組織におけるIT部門では、パンデミックを契機に従業員が在宅勤務に必要なシステムや情報にアクセスできるようにするため、仮想プライベートネットワーク(VPN)など従来型のテクノロジーを採用。世界中でハイブリッドワークへの移行が進み、実際に移行に成功している企業もある一方で、IT部門の管理責任者200人を対象に行われた同調査では、企業がIT戦略を見直していることが判明したという。
調査の結果は以下のとおり。
- 96%がハイブリッドワークに関する業務ポリシーを策定しているか、完全な在宅勤務およびハイブリッドワークの両方を認めている
- 85%が、従業員が2年前よりも地理的に分散していると回答
- 75%の組織で、季節労働者、契約社員、フリーランスの形態で働く人の数が増加
回答者は、リモートワークができるように導入したソリューションが、以下の点で不十分であると回答したという。
- 従業員があらゆる場所で働くようになったことで新たに発生するセキュリティリスクを防ぐことができない(96%)
- オフィス内で働く従業員と在宅勤務の従業員の間に情報格差が生じる(63%)
- 一貫したユーザーエクスペリエンスを提供していない(46%)
- 分散している従業員間の効率的なコラボレーションの妨げになる(46%)
- 個人所有デバイスの持ち込みに対応できない(33%)
- 拡張と管理が難しい(25%)
VPNは、リモートワークへの対応のために最もよく選ばれているソリューションであるとのこと。しかし、今回の調査を通じて、安全で生産性の高いハイブリッドワークを実現するには、VPNだけでは不十分であることが明らかになったとしている。VPNを使用している回答者の87%が、ギャップを埋めるために以下のソリューションを1つ以上実装しているという。
- VDI(69%)
- 仮想アプリおよびデスクトップ(49%)
- DaaS(39%)
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