SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年夏号(EnterpriseZine Press 2024 Summer)特集『ニューリーダーに訊く──2024年春、CxOに就任した2人が目指す姿とは』

Security Online Day 2022レポート(AD)

「生産性とセキュリティの両立は、エンドポイントとクラウド対策が肝心」ハイブリッドワーク実践事例

時代の要請に応えるためのセキュリティとは

 コロナ禍をきっかけに始まったテレワークだが、現在は、オフィスへの出社とテレワークをミックスしたハイブリッドワークを基本とする企業も増えている。サイバーセキュリティ対策や働き方改革につなげるログ管理・可視化のソリューションを提供するエムオーテックスは、自らもハイブリッドワークを実施。Security Online Day 2022での講演では、自社のハイブリッドワークから得られた経験を踏まえ、生産性とセキュリティのバランスを考慮したIT環境作りについての提案がなされた。

紆余曲折を経てハイブリッドワークに至った、エムオーテックスの働き方の現在

 「働く場所を問わずに、安全で快適な業務環境を実現する」を自社の働く環境のコンセプトに据えるエムオーテックス。

 現在は413名の従業員に対して、週のうち在宅勤務は4日、出社は1日という形を自由に選べるハイブリッドワークを実践している。もちろん社外から自社システムへのアクセスはOK、クラウドサービスも利用しながら、必要なセキュリティはしっかり確保した業務環境を従業員に提供している。

 エムオーテックス 経営企画本部 本部長 プロダクトマネージャー 中本琢也氏は「今の状態を、なかなか簡単には実現できませんでした」と語り、ハイブリッドワークを軌道に乗せるには紆余曲折があったことを吐露した。同社は、2020年4月、国内の緊急事態宣言発令を受けて急遽テレワーク体制を目指した。VPNのパフォーマンス不足、回線負荷の増加など課題はあったものの「とりあえず5日間で体制を準備したのは、今でも覚えています」と中本氏は振り返る。

エムオーテックス 経営企画本部 本部長 プロダクトマネージャー 中本琢也氏
エムオーテックス 経営企画本部 本部長 プロダクトマネージャー 中本琢也氏

 その後、VPN不要のアクセスを導入、Zoomのライセンス追加、自社ファイルサーバーのクラウド移行、Microsoft 365の監査を進め、2020年内には全社でのフルテレワークを可能にする。

 翌年2021年には、在宅4:出社1というハイブリッドワークを開始。当初フルで問題ないのだから、ハイブリッドも大丈夫と考えられていたが、中本氏は「出社が増えると社内でのビデオ会議やウェビナーの利用が増えて、自社ネットワークを圧迫という問題が発生しました」と新たな課題を明らかにした。

エムオーテックのハイブリッドワークまでの道のり
エムオーテックスのハイブリッドワークまでの道のり

テレワークに関する一番の課題はセキュリティ

 2022年、2年間の経験を踏まえて、中本氏はテレワークの課題をあらためて整理した。まず挙がった課題は、やはりセキュリティだ。総務省の「テレワークセキュリティに係る実態調査」(2021年1月)でも同じ結果が出ている。加えて中本氏は、同時期に進められたDXへの取り組みにおいて、推進の阻害要因のひとつに「データプライバシーおよびサイバーセキュリティに関する不安」があるというデル・コンピュータの調査報告を紹介した。

テレワーク導入への課題
テレワーク導入課題

 自社の経験や社会情勢を踏まえ、中本氏は「テレワークやハイブリッドワーク、DXの推進などで共通していることは、やはりセキュリティが大きな課題ということです」と指摘。それでは、セキュリティを重要視してシステムや社内環境を整えればよいのかというと、中本氏は「ハイブリッドワークやDXなどを進める上で、生産性の向上とセキュリティ、この両者のバランスが非常に重要と、私たちは考えています」と述べた。

 もし生産性を優先したならば、当然ハイブリッドワークはOK、社外から社内へのリモート接続も仕事の効率アップにつながるからOK、様々なクラウドサービスも利用可能、さらに私用パソコンもOKにして、生産性をより高めることは可能だ。しかし現実は、多数のクラウドサービス利用は管理不徹底を生み、情報漏洩につながる可能性を生む。また私用パソコンは内部情報の持ち出しを容易にしてしまうなど、課題は多い。

 逆にセキュリティを優先すると、在宅勤務は駄目、社内のリモート接続も駄目、クラウドサービスの利用も絶対駄目になる。こうなると生産性に大きなブレーキがかかるし、従業員のモチベーションも低下してしまう。

次のページ
エンドポイントとクラウドを押さえ、好バランスを生む

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
Security Online Day 2022レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/16692 2022/10/26 15:08

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング