7月に開催されたWorld Partners Conferenceでは、パートナリングモデルの一部についても発表されました。今回は、パートナーから見た2つのビジネスモデルについて紹介します。
パートナーから見た2つのビジネスモデル
提供価格やSLAなどWindows Azureに関する発表の場に、マイクロソフトのビジネスを支えてくださっている全世界のパートナー企業の皆さまが一堂に会するWPCを選んでいるのは、そのタイミングもさることながら、パートナービジネスモデルの中でWindows Azureをどう位置づけようとしているかを、直接対話したかったためでもあります。
WPCで発表されたのは、“Embedded Windows Azure Platform”と“Built for Windows Azure Platform”と呼ばれる、パートナーソリューションへの組み込み形式と、Windows Azure対応アプリケーションの開発、販売モデルの2つです。
アプリケーションをサービスとしてエンドユーザーに提供するという観点では、どちらも同じように見えるという方もいらっしゃるかもしれませんが、契約とお金の流れが異なります。
Embedded Windows Azure Platform
“Embedded Windows Azure Platform”は、パートナー企業が販売するソリューションに、あらかじめWindows Azureを組み込んだ形で、パートナー企業がエンドユーザーにワンストップで提供するモデルです。エンドユーザーがマイクロソフトと契約を交わす必要はありません。また、パートナー企業は組み込むために必要となるまとまった量のWindows Azureリソースを仕入れることで、ボリュームディスカウントを受けることができ、還元することでエンドユーザーの負担を軽くするか、あるいはパートナー企業の収益向上に貢献できます。

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砂金 信一郎(イサゴ シンイチロウ)
マイクロソフトでクラウドコンピューティングやWebサービスを中心とした啓蒙活動を行うエバンジェリスト。過去のキャリアを活かし、ソフトウェア技術者とマーケター、さらに戦略コンサルタントの顔を使い分けながら啓蒙活動を展開。日本オラクルにおいて、ERPから情報系ポータル、新規事業立ち上げまで幅広く経験。その後、ドイツ系戦略コンサルティングファームであるローランド・ベルガーにて、自動車メーカーを中心に、各種戦...
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