軍とサイバー、共通するのは「戦略」「状況認識」「価値共有」
──ストリートマンさんは、米陸軍では士官として従事されていたと伺いました。サイバーはミリタリーとの親和性も高いですが、リーダーとして共通するテーマなどはありますか
軍に仕える(Serve)ということに関しては、非常に充実かつ素晴らしいものでした。かつては軍人として「Service(軍務)」を提供し、現在は民間企業で代表を務めていますが、タニウムや私自身も含めて、エンタープライズソフトウェアの分野でも世の中へ「Service(貢献)」を提供できると考えています。
どのような組織・企業であったとしても、それぞれ重要なテーマやミッションを抱えておりますが、双方のリーダーシップにおいて共通する重要なポイントが三つあると思っています。
まず一番重要なのは、やはり戦略です。自分たちが何を達成しようとしているのか、そしてどのようにしてその目標に達成することができるのか。これらをまず理解しなくてはなりません。
そして二番目に必要なのが「シチュエーション・アウェアネス」です。自分たちがどういった状況に置かれているのかを理解し、その共通理解を組織内で連携した上で、メンバー間で共通認識を持った状態にさせること、これも非常に重要だと思っています。
三つ目に重要な点としては、明確なカルチャーを組織として持ち、そこで自分たちの目標を達成するため、あるいは目的地に達成するための価値観を共有することです。
戦略が重要であるのはもちろんのこと、それをどこに到達させていくかをきちんと計画する。そしてその部分の共通の認識を持った上で、自分たちが今どこにいるのかをきちんと把握する。すると、その目標に対して、文化あるいは組織風土が次第に醸成され、目標へ到達できると考えています。
自画自賛になってしまいますが、タニウムはその三つすべてを備えていると自負しています。これはタニウムにおいて私が最も気に入ってる点でもあり、タニウムのテクノロジーを活用することで、組織にあるすべてのエンドポイントを効果的に運用・防御することができるほか、利用者の環境においてメンバー間で共通認識を得ることもできるのは、タニウムに参画して特に感じている点ですね。
ミリタリーでもサイバーでも、自身が置かれた環境において常にリアルタイムの環境を可視化・理解し、それに基づいてアクションをすぐに起こすことができるというのは、組織を外部の攻撃から守り、対処する上で大切になってきます。
あるテレビ番組の有名な言い草ですが、“I Love It When A Plan Comes Together(計画通りなのは最高)”と、事業を進めるにあたって作り上げた自分たちの計画を、チーム一丸となり想定通りに実行していけるというのは非常に素晴らしいことですから。