1909年に世界初のうま味調味料「味の素®」を発売し、今年で創業100周年を迎えた味の素グループ。基調講演の冒頭で山口範雄代表取締役会長は、「今年100周年を迎えた企業ということで、基調講演の声がかかったのだと思う」と謙遜しながらも、創業より独自性を築き、国内外の食品業界を牽引してきた背景について解説。また、今後目指すビジネスの方向性について展望を語った。
食と健康、そしていのちを支える
味の素グループの経営理念は、「私たちは地球的な視野に立ち“食と健康”そして“いのち”のために働き、明日のよりよい生活に貢献します」である。この経営理念は創業100周年を機にリニューアルしたもの。従来の理念に“いのち”を付加したのだ。山口会長は「食品会社が“いのち”とは大げさだと思うかもしれないが、味の素グループが目指す姿を聞けばわかる」と語り、次のように続けた。
「21世紀の人類社会は『食資源の確保』『健康希求への充足』『地球環境保全』という3つの食関連の課題があり。私たちはそれらの解決につながる策を提供していきたいと考えている」と山口会長。