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DX時代の「コンテンツ管理」とは?──Box活用術を交えてエバンジェリストが解説

コンテンツ特有の「DLしなければ開けない」問題──プレビュー機能だけで万全といえないワケとは

vol.3 セキュアなコンテンツ管理とは/Box活用術③:Box Shieldとランサムウェア対策

 多くの日本企業でハイブリッド/マルチクラウド化が進展している中、ファイルサーバーなどの置き換え需要もあり「Box」の利用率が高まっています。連載「DX時代の『コンテンツ管理』とは?──Box活用術を交えてエバンジェリストが解説」では、声高に叫ばれるDXにおけるコンテンツ管理にフォーカスし、なぜクラウドネイティブな管理手法が必要なのかを紹介。実例として「Box」の活用術を交えながら、第一線で活躍するBoxエバンジェリスト 浅見顕祐氏がわかりやすく解説します。

コンテンツの弱点とは?

 前回のvol.2『コンテンツ管理に訪れた“2つの転機”』では、散在したコンテンツを1ヵ所で管理する「コンテンツプラットフォーム」が必要であることを説明しました。

 実は、セキュリティの観点からも「一元管理」は重要です。なぜならば、情報保護のためのセキュリティポリシーに一貫性を持たせる必要があるからです。たとえば機密情報が書き込まれている文書について、社員なら誰でもアクセスできるファイルサーバーと限られた社員しかアクセスできない文書管理専用システムの両方に重複して置かれていたとしたら、前者がセキュリティホールになるため後者で管理する意味がなくなります。では、一元管理さえ完璧であれば問題はないのか。ここに回避することが難しい、コンテンツ特有の問題が潜んでいます。それは基本的に「ダウンロードしなければ開けない」という点です。

図1:コンテンツの弱点
図1:コンテンツの弱点
[画像クリックで拡大]

 図1にあるように、原本ファイルがコンテンツクラウドで一元管理されていたとしても、それを閲覧するためにはダウンロードしなくてはなりません。つまり、ダウンロードして閲覧する時点でクラウドと閲覧者のローカルPC、2ヵ所に同一ファイルが存在することになります。

 さらに、メールや転送ツールを使ってそのファイルを別の誰かに送るようなことを繰り返していくうちに、ファイルの複製や亜種が増え続けていくでしょう。そして、何よりも厄介なのが“ファイルの更新時”です。更新された原本ファイルをダウンロードして、メールやツールで相手に送ると、「v2」や「更新版」と名付けられたファイルの亜種がさらに増えていくだけでなく、どれが最新版かわからなくなるという問題も発生します。こうなってしまうと情報漏えいのリスクも高まる一方です。

「ダウンロードレス」機能の必要性

 では、どのような機能があれば、コンテンツの弱点を克服できるのでしょうか。

 その1つの答えが、ダウンロードせずにファイルの内容を確認できる「コンテンツ・プレビュー」機能です。Webブラウザ上でファイルを閲覧できればダウンロードしなくとも済むため、ローカルPC上にファイルの複製は発生しません。

 また、誰かに共有したい場合は、ファイルではなく“アクセスするためのURL”だけを共有すれば良いため、複製や亜種が連鎖的に生まれることもないのです。さらに、常に最新版のファイルにアクセスすることになるため、最新版がわからなくなるという問題も発生しません。加えて、ファイルを開くためのアプリケーションがローカルPCやスマートフォンにインストールされていなくとも、ファイルの中身を確認できるメリットもあります。

 唯一の原本がクラウド上にあり、Webブラウザを通して全員で閲覧する下図2のような運用を実現することがベストであり、これを支える機能こそがコンテンツ・プレビューなのです。

図2:もしもこんなコンテンツクラウドがあったら
図2:もしもこんなコンテンツクラウドがあったら
[画像クリックで拡大]

 なお、Boxにもコンテンツ・プレビュー機能があります。閲覧できるファイル拡張子の種類は、約140と多いことが特長の1つです(2023年9月現在)。パワーポイントやエクセル、ワード、PDFといった一般的に使用されるファイル形式だけでなく、拡張子が「xdw」のDocuWorks、「dwg」のAutoCADなどのファイルもWebブラウザ上で閲覧することができます。

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「電子透かし」機能の必要性

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この記事の著者

浅見 顕祐(アサミ アキヒロ)

株式会社Box Japan
プロダクト&パートナーマーケティング部 エバンジェリストコンテンツ管理とその関連分野において、15年以上の経験を持つスペシャリスト。
最初に在籍した日本オラクルでは、ミドルウェア専任SEとしてECM・WebCMSなどを担当。その後、日本IBMへ移籍し、ECM・テキスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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