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米国マーケティングのソートリーダーに聞く──日本企業のデジタルマーケティングの課題と未来

ルス・スティーブンス氏、スティーブ・ゴシック氏 インタビュー


 欧米に対して遅れているとされる日本企業のデジタルマーケティング。北米のB2Bマーケティング業界で影響力を持つ1人であり、マーケターの教育・育成に尽力するルス・スティーブンス(Ruth P. Stevens)氏、そして、成長期のテクノロジー企業で重職を歴任し最先端のマーケティングテクノロジーに精通するスティーブ・ゴシック(Steve Gershik)氏に、BtoBマーケティングのこれまでを紐解きながら、日本のデジタルマーケティングの課題、そして今後のあり方について提言をいただいた。(取材協力:シンフォニーマーケティング)

米国のデジタルマーケティングの歴史

──米国におけるデジタルマーケティングの進化についてお聞かせいただけますか

Ruth P. Stevens氏(以下、Ruth):マーケティングでは、常に施策に対する効果を測定し、改善し続けることが求められます。そのためには、常に顧客数や売上単価などのデータを「測定すること」が必要です。過去を振り返ると、最初にITが導入されたのは、”顧客”という最も重要な資産を管理するためのもの、つまりはCRMでした。1960〜70年代は、カード状の紙に名前や住所、電話番号、購入履歴などを手書きで記録していたので、80年代になってITでデータベース化された時は随分と楽になったと感じました。当時はマーケティングのパッケージソフトもなく、IBM AS/400のようなハード中心、媒体もパンチカードでしたけれどね。

Ruth P. Stevens(ルス スティーブンス)氏
Ruth P. Stevens(ルス スティーブンス)氏
コロンビア大学客員教授。イーマーケティングストラテジー社 代表取締役。 1986年コロンビア大学経営大学院卒業、MBA取得。タイム・ワーナー社、ジフ・デイビス社、IBM、NatWest Group社などを経て、2000年6月にイーマーケティングストラテジー社を設立、代表取締役に就任。1998年よりニューヨーク大学でダイレクト&インタラクティブマーケティング修士修了プログラム、2002年よりコロンビア大学経営大学院の客員教授。BtoBのデータベースマーケティングの第一人者。

──今のデータマーケティングの基本はその頃に確立していたのですね。

Steve Gershik氏(以下、Steve):そうです。コンセプトは今と同じです。デジタルであろうと紙であろうと、顧客との関係や履歴を管理することが必要であり、そのデータがあってこそ、顧客価値を高め、関係を長く継続することができます。当時は、IT、マーケティング、セールスと分かれており、収入となる売上をもっていたセールス担当者の発言力も断然強かったのです。

──徐々にSFA(セールスフォース・オートメーション)やCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)、MA(マーケティング・オートメーション)といったパッケージも登場してきました。

Ruth:それらは一気に登場したわけではなく、順次というところでしょうか。まず「パイプライン(営業担当者が見込み客を顧客にするプロセス)」の管理が必要と考え、さらに将来の収益を予測するために「SFA」が誕生しました。第1世代として1980年代にONYX(オニキス)、Clarify(クラリファイ)が登場し、第2世代としてSiebel(シーベル)やVantive(ヴァンティブ)、カナダのPivotal(ピボタル)が牽引しました。この頃にCRMもSFAとともに進化してきました。

 その後、2001年に米国でITバブルが弾けて低迷し、1999年に登場したSalesforceが一気にシェアを広げることになります。そしてSalesforceが活動を開始した1年後に、MAソリューション「Eloqua」(エロクア:現在はOracle Eloqua)が登場しました。これで一気にマーケティングのデジタル化が進んだといわれています。

──SalesforceやEloquaが急速に普及した理由について、Eloquaの初代CMOのSteveさんはどのように分析されていますか。

Steve:第1・第2世代の製品はパッケージでしたが、SalesforceはSaaSで、APIを公開してデータベースに接続できるという戦略が功を奏しました。MAソリューションも、多くがIBMやオラクルなどオンプレミスにインストールされるタイプだったので、開発やカスタマイズに時間がかかり、高額な費用がかかっていました。一方、EloquaはSalesforceと同様にSaaSで、導入してすぐに使え、時間もコストも抑えることができたのです。使った分だけ支払う、不要になったら解約できるというサブスクリプションモデルだったので、企業が導入しやすかったのだと思います。

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データマーケティングの主導権はIT部門か、ビジネス部門か

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この記事の著者

伊藤真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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