米国時間2024年11月19日、Teradata(以下、テラデータ)は、NVIDIAと新たに協業し、「Teradata Vantage」(以下、T Vantage)の機能を強化すると発表した。
今回の協業で、「NVIDIA NeMo」および「NVIDIA NIM」マイクロサービスをT Vantageに統合。AIワークロードを高速化し、基盤モデルおよびカスタマイズしたLLM、エージェント型ワークフロー、RAGアプリケーションの開発をサポートするという。また、ユーザーは、ソフトウェアプラットフォーム「NVIDIA AI Enterprise」を利用し、自社独自のカスタムモデルも構築できるとのことだ。
これらの統合に加え、テラデータは「NVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングインフラストラクチャ」を提供するという。最初の実装は、「Teradata VantageCloud Lake」で新たにサポートする小規模言語モデル(SLM)とオープンLLMの機能として、今後発表予定とのことだ。LLMの推論やモデルのファインチューニングなどのタスクに、NVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングプラットフォームのクラスタを活用できるようになるという。
また、同社は、NVIDIA NIMマイクロサービスの諸機能をパッケージにした「NVIDIA NeMo Retriever」のアクセスを、クラウドおよびハイブリッドクラウド環境で「Teradata VantageCloud」を活用するユーザー企業に提供するという。これにより、企業はカスタムAI モデルを多様なビジネスデータに接続して返答することが可能になり、TeradataVantage Cloud上の既存顧客データを、高速検索と RAGアプリケーションで活用できるようになるとしている。
なお、「Teradata VantageCloud Lake NVIDIA AIアクセラレーテッドコンピュート」は、11月からAWSで一般提供を開始。同年第4四半期中には推論機能が追加され、2025年上半期にファインチューニングが可能になるという。NVIDIA AI Enterpriseの統合は2025年に提供開始予定とのことだ。
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