寝不足はメンタルヘルス不全の原因
エンジニアだけでなく、現代のビジネスマンには寝不足がつき物。でも、寝不足はメンタルヘルス不全の重要な原因の一つなのです。危険な睡眠時間は4~5時間、要するに5時間未満の睡眠なのです。
睡眠の研究の第一人者である内山真氏の研究によれば、「4~5時間の睡眠が1週間以上続き、かつ睡眠不足感(眠気など:筆者注)が明らかな場合は精神疾患発症、特にうつ病発症の準備段階が形成される…」
「仕事が多いから、仕方ないだろ!」という読者の声が聞こえます。
まあまあ、気持ちはわかります。でも、脳は守りたいですよね。どんなに心がタフで、『さあ、これから寝ないでデバッグだ!』と思っても、寝不足で集中力がおちて能率が上がらないし、スキルがあるのにケアレスミスが増えるのです(前回の「ケチな飲み屋サイン」参照)。
米国で救急部門の研修医を調査したところ、睡眠時間が1日6時間より短い場合、そうでない日勤の医師に比べて、注意力低下によるトラブルの発生は何と1.5倍になっていたそうです。こういう睡眠不足の医師の意識レベルを調べると、ビールを2本飲んだ位の「酒気帯び状態」だったそうです(JAMA2005年9月7日号)。