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2026年冬号(EnterpriseZine Press 2026 Winter)特集「AI時代こそ『攻めの経理・攻めのCFO』に転じる」

冨永裕子の「エンタープライズIT」アナリシス

SAP Sapphire 2026で語られた「Autonomous Enterprise(自律型エンタープライズ)」のビジョン

SAP Sapphire 2026 キーノートレポート

 SAPは5月11〜13日、米オーランドで「SAP Sapphire 2026」を開催。「Autonomous Enterprise(自律型エンタープライズ)」構想と、Business AI Platform、Knowledge Graph、Autonomous Suite、新UI「Joule Work」を発表した。

エージェントへのビジネスコンテキスト提供を強化

SAP Chief Executive Officer クリスチャン・クライン氏

 5月12日の基調講演の冒頭、クリスチャン・クライン氏(SAP Chief Executive Officer)は「Autonomous Enterprise(自律型エンタープライズ)」という新しいビジョンを示した。

 日常生活とビジネスで、AIの精度に求められる水準は異なる。企業の基幹業務にAIエージェントを適用するには、80%の精度は十分ではない。クライン氏は「AIエージェントは正確で信頼性が高く、コンプライアンスに準拠した結果を提供しなくてはならない」とした。企業がこのビジョンを実現できるよう、SAPは大きく3つの構成要素について発表を行った。

 1つ目がSAP Business AI Platformである。その構成要素は、AIエージェント構築のための「1. ビルド(Build)」、AIエージェントの推論の精度を高めるための「2. 文脈の付加と推論(Contextualize & Reason)」、ユーザーがAIエージェントのガバナンスを意識することなく利用できるようにするための「3. ガバナンス(Govern)」である。

 2つ目がSAP Knowledge Graphである。これはAIエージェントにビジネスドメインの詳細な知識を提供する上でも重要である。エージェントによりリッチなコンテキストを提供するため、SAP Domain Modelsも導入した。クライン氏は、コンテキストレイヤーの強化で、「AIエージェントが正しいプロセスとデータを見つけるための羅針盤と地図を提供できる」と語った。また、企業のテクノロジースタックがSAPアプリケーションだけではないことを踏まえると、AIエージェントにSAP以外のデータを理解してもらう必要がある。そこでSAPは、SAP Business Data Cloudをコンテキストレイヤーに組み込み、SAPとSAP以外を横断する単一のセマンティックデータレイヤーを構築した。

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SAP Autonomous Suiteを提供開始

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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