SAP Sapphire 2026で語られた「Autonomous Enterprise(自律型エンタープライズ)」のビジョン
SAP Sapphire 2026 キーノートレポート
全く新しいユーザー体験も提供開始
また、新しいUIとしてSAP Joule Workが発表になった。昨今、「ゼロUI」や「ヘッドレス」というアイデアも知られるようになってきたところに、SAPはユーザーとアプリケーションとのインタラクション方法を再構築した。ムハンマド・アラム氏(SAP Product and Engineering)は、SAPでの呼び方は「ノーアプリ(No-Apps)体験」であると説明した。

ノーアプリに似た考え方に「アプリレス(App-less)体験」がある。これが直接アプリケーションを立ち上げることなく対話できるようにするものであるのに対し、ノーアプリ体験はアプリケーションを経由することなく、ユーザーに必要な機能を提供するものである点で異なる。使い捨てにしても、繰り返し使ってもよい。従来通り、使い慣れた環境からアプリケーションを使ってもよい。ユーザー企業が快適な利用環境をゼロから構築することなく実現できるようにした。
Joule WorkのSpacesは、AIエージェントがユーザーと連携する場所も提供してくれる。ユーザーは実現したい成果をJouleに伝えるだけで、アプリケーションを切り替えることなく目的のコンテンツに直接アクセスし、意思決定を確認し、ワークフローを完結できる。ここでのコンテンツは、定型業務の自動的な実行、あるいは必要に応じたビジネスインサイトを能動的に提供といった具合に、トランザクションとアナリティクスの両方が考えられる。コントロールは常に人間のユーザー側にある。
さらに、SAPシステムだけでなく、非SAPシステムにも対応する。Spacesに加え、会話型体験を提供するConversations、開発環境を提供するJoule Studio 2.0の3つをまとめて提供するのが「Joule Work」になる。
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冨永 裕子(トミナガ ユウコ)
IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...
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