完全防御の幻想を捨てよ──あらゆる企業に迫られる「AIとAIが戦う時代」のセキュリティ体制構築
現時点で何が“自動化”できる? 組織や経営はどう変わるべき?
Human-in-the-loopの実践、経営層のリテラシー向上
ただし、どれだけAIが進化しても、AIだけで企業を守ることはできません。AIを活用しながらも、最終的な判断を行うのは人間です。AIや自動化といったシステムの中に人間の判断を織り込む「Human-in-the-loop(ヒューマン・イン・ザ・ループ)」の考え方は、AI時代のセキュリティ対策には欠かせません。
技術的に、AIは文脈理解が不得意という側面があります。そのため、人間が適宜フォローし、必要に応じて修正することで、より正しい判断へと導いていく必要があります。また、企業や業界ごとのルール、法律や規制といった点についても、人間が最終確認することが重要です。AI任せにするのではなく、最終的に人間が責任をもって判断する体制を整えていきましょう。
さらに、経営層がセキュリティやデータバックアップの重要性を正しく理解することも必要です。サイバー攻撃は、企業の事業そのものの継続性を脅かす恐れがあります。バックアップと事業継続は、もはや単なる「IT部門の課題」ではなく、企業の「戦略的要素」です。日本企業では、「セキュリティはIT部門やセキュリティ担当部門に任せればいい」と考えられがちですが、それでは十分とはいえません。
デジタル活用が当たり前となっている今、経営層にとっても、自社が直面するサイバーリスクへの理解を深めることは重要となっています。そして、サイバーリスクそのものも複雑化しており、IT部門だけでは対応し切れなくなっています。
ITやセキュリティの担当者は、経営層や事業部門に対して、ビジネス視点でリスクを説明し、社内全体で積極的に連携する必要があります。こうした全社的な連携こそが、AI時代に求められる現実的なサイバー対策の基盤となるのです。
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鈴木 真(スズキ マコト)
バラクーダネットワークスジャパン株式会社
執行役員社長エンタープライズITおよびサイバーセキュリティ分野で30年以上の営業経験を有しています。2023年にバラクーダへ参画する以前は、ダークトレース・ジャパンのカントリーマネージャーとして、東京および大阪における営業チームと事業運営を統括していました。※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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加藤 路陽(カトウ ミチアキ)
バラクーダネットワークスジャパン株式会社
シニアソリューションアーキテクト13年以上にわたりバラクーダに在籍し、地域における技術面の専門家として、営業チームを支援しながら製品およびサービスの提供を主導しています。バラクーダへ参画する以前は、大手SIにてシステムおよび製品エンジニアリングを担当し、テクノロジ...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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