創業50年超のアシストが描く製品提供の「その先」 既存資産を殺さないSoR/SoIの現実解とは
AI活用を成功に導く「データ基盤の本質」とアシストの伴走戦略
創業50年超のアシストによる「脱・製品ベンダー」への転換 なぜAI時代に自社変革を進めるのか
先述したデータ課題の高度化、アーキテクチャ設計・構築におけるニーズの変容を受け、ベンダーとしての役割を再定義しているのがアシストである。同社はこれまで、データベースやBIツール、データ連携ソフトウェアといった製品の提案・導入支援において信頼と実績を築いてきた。
しかし、企業のデータやAIの活用ニーズが複雑化する中、個々の製品導入だけでは本質的な課題解決に至らないケースが増えている。この変化に対応するため、アシストは顧客のニーズを包括的に捉え、グランドデザインに基づいたアーキテクチャを描くための組織体制へと変革を推し進めている。
ここでユニークなのは、アシストが受託開発を中心とした総花的なSIerを志向しているわけではない点だ。豊富な製品知見、導入現場で培ってきた実装ノウハウを土台として、実現性の低い理想論ではなく、地に足の着いた現実解を提示していく。
既にアシストでは、長年の実績から導き出されたデータ活用基盤における構築の「型」や標準フレームワークを社内に体系化している。これにより、プロジェクトごとの場当たり的な検討を避けつつ、検証済みのアーキテクチャをベースにしながらも、顧客固有のシステム環境やビジネス制約に応じて柔軟にアーキテクチャを最適化する手法を確立している。岸和田氏は、「われわれは、単にテクノロジーや製品を提供する存在ではありません。お客様がビジネスで勝ちつづけるためのデータ戦略に伴走し、ともに最適なロードマップを描き切るアーキテクトでありたいのです」と強調する。
アシスト独自のアプローチ 3つの要素と教育支援
アシストが提示するデータ基盤のアプローチは、単なる設計やシステム構築にとどまらない。同社の強みは、AI活用を支える3つのコア領域を包括的にカバーしている点にある。
第一に、蓄積データを可視化・分析し、予測まで含めてビジネス価値を引き出す「データ活用(BI/AI)」の領域。第二に、基幹システムやクラウド、オンプレミスなどに分散するデータを収集・統合し、品質と鮮度を維持する「データ連携」の領域。そして第三は、業務マニュアルや応対履歴、提案書、議事録といった非構造化データを整理・構造化し、生成AIやRAGでの活用を可能にする「ナレッジ活用」の領域である。
これら3領域は、先述したSoR/SoIの分離やセマンティックレイヤーといったアーキテクチャ設計を実運用につなげる役割を担っており、これらを一体的に提供できることがアシストの大きな強みだ。
「BIやAIの活用は、大抵の場合『せっかく基盤や環境を作ったのに現場に広がらない、使われない』という壁にぶつかります。だからこそ、アシストでは単なる技術や製品のデリバリーで終わらせるのではなく、最初のテーマ策定からデータの連携、そして現場で使いこなす人材の育成まで、一貫した『データ活用のストーリー』として包括的に伴走できる体制を整えているのです」(岸和田氏)
どれほど先進的なデータ基盤やAI環境を構築しても、現場で使われなければ投資対効果は生まれない。アシストでは、インフラやソフトウェアの構築支援に加え、AI・データ活用の定着化を見据えた教育支援やリテラシー向上プログラムも提供している。これにより、業務課題を「データ課題」へと翻訳できる人材を育成し、データに基づく意思決定が根付く組織づくりまでをサポートするという。
まさにAI時代の到来は企業に「ツールの選定」ではなく、「データ基盤と組織のあり方」の抜本的な見直しを迫っている。既存の資産を守りながら、いかに攻めのAI活用へとつなげていくか。その道のりは決して平坦ではないからこそ、単なる製品の提供にとどまらず、データ連携から活用、そして現場の定着化まで一貫して寄り添い、リードしてくれるアーキテクトの存在が不可欠だ。創業から半世紀にわたり企業のデータ活用を支えつづけてきたアシストは、これからも地に足の着いた現実解とともに、企業が「データで勝ちつづけるためのストーリー」をともに描いていく。

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:株式会社アシスト
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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