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企業で使う!スマートフォン導入への道

スマートフォンを全社展開する前に考えておきたいこと

第3回

こういうことを書くと、「お前はスマートフォンを推進したいのか、止めさせたいのか、どっちなんだ」というお叱りを受けてしまうかも知れないが、あえて大事なことなので言っておきたい。そもそも企業というものは、スマートフォンがないと困るということはない。ただ、今よりも業務を効率よく、あるいは売上に貢献するようなことに、スマートフォンが持つ機能、スマートフォンで出来ることを利用したいだけだ。それが自社にとってメリットのある機能であれば利用したいし、さほど意味がないのであれば採用しない、というように、シンプルに整理しなくてはならない。

1.全社員に配るのか?

スマートフォンを導入する際に議論になることだが、全部門に配るべきか、と考えると、大抵の企業では「No」となるはずだ。営業部門には役立つかも知れないが、経理や総務には不要である可能性が高い。また、人事部門は社内からのレポートや相談に迅速に対応したいだろうから、必要かも知れない。技術部門がある企業の場合、技術部門にはソフトウェアキーボードは馴染まないかも知れない。このように、部門によって支給するべきかどうかを検討する必要がある。

また、同じ部門の中でも、役割によって必要とするかどうかを考えることも必要だ。必ずしも、役職者が必要でえあるとは限らない。よくあるのが、課長以上とか部長以上といったレイヤーで配布を検討する企業がある。それは正しいとは言い切れない。往々にして、部長よりも現場を飛び回る一般社員のほうが必要性が高い場合が多い。

企業が導入する以上、投資対効果を考えなければならないのだから、役職で支給を検討することは正しいとは言い難い。もちろん、使いたがっている部長に支給するという条件を盛り込むことで、本件の稟議決済が早まるのなら、やぶさかではない。

2.部署全員に配るのか?

配布するべき部署が決まったとして、さてその対象者全員に配布するといいのだろうか。企業は一般的に、2:6:2の理論があると言われる。認めたくない人もいるかも知れないが、上の2割の社員がその企業を支える仕事をしており、あるいはリーダーとして活動し、真ん中の6割はそのリーダーについていく。残りの2割は生産性が低い社員だ。

企業をリードするような社員は応じて優秀であるわけだが、社員として優秀=ITリテラシーが高い、という図式ではないことを忘れてはならない。こういう社員たちは、ITに関すること、またスマートフォンに関することは、さほど詳しくはないが、ビジネス全般に精通しているということが多い。もちろんITやスマートフォンに詳しい社員もいるだろうが、全員ではないということだ。

得意ではない人間も含めてスマートフォンを配布してしまうとどうなるか?

企業をリードすべき人が、うまく使いこなせずに生産性が落ちることが危惧される。そう考えると、必ずしも対象部門の全社員に配布することが正しいとは言い切れない。

次のページ
3.全員に配布しないとどうなるか?

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この記事の著者

大木豊成(オオキトヨシゲ)

イシン株式会社 代表取締役シンガポール大学(現NUS)卒業
米国PMI認定Project Management Professional取得ソフトバンク株式会社で、Yahoo!BB事業立ち上げ、コンタクトセンター立ち上げ、おとくラインサービス立ち上げなど、事業・会社とサービスの立ち上げを担当。現在は「人と会社...

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