SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZine Press

「2012年のマイクロソフトはクラウドを売る!」WPC2011基調講演レポート


もっとも注力する分野はやはりクラウド

 初日の基調講演の主役は当然ながらSteve Ballmer氏だ。

「Microsoftは100%パートナービジネス」とパートナーとの信頼関係を強調するSteve Ballmer氏
「Microsoftは100%パートナービジネス」
パートナーとの信頼関係を強調するSteve Ballmer氏

 同氏は冒頭、「Microsoftのレベニューは、実質100%パートナーからもたらされている」としてパートナーへの謝意を表明。さらに「クラウドコンピューティングこそが今後のMicrosoftにとってもっとも重要な注力分野」であるとし、聴衆のパートナーに向かって「Windows AzureやOffice 365をもっとプッシュしてほしい。クラウドは全世界のITユーザに大きなベネフィットをもたらすもの。我々が形成しているエコシステムで、このクラウドへのトランジションをともに進めていこう」と強く訴えかけた。

 Windows AzureやOffice 365とともにBallmer氏が「Microsoftのクラウドソリューションのフロントエンド」として紹介したのが検索エンジンのBingだ。実際のところ、Bingはパートナーにとってあまり関係のあるソリューションではない。しかしBallmer氏は「Bingはユーザの意思決定と行動につなげることができる重要なクラウドアプリケーション」として、Windows Phone 7の次期コードネームである"Mango"をクエリにしたデモを壇上で実施し、いかにBingがすぐれたユーザエクスペリエンスを提供できるかを強調していた。

クラウドのフロントソリューションとしてのBingをデモで紹介。クラウドからユーザが求める情報を簡単に入手できる点を強調する
クラウドのフロントソリューションとしてのBingをデモで紹介。
クラウドからユーザが求める情報を簡単に入手できる点を強調する

 とはいえ、同社のクラウド戦略においてもっとも重要なソリューションはやはりWindows Azureだろう。Ballmer氏はパブリッククラウドおよびプライベートクラウドの市場におけるライバルとしてAmazon、VMware、Googleなどの名前を挙げた上で、「Microsoftはこれらの企業に対し、フレキシビリティという点で断然優位に立っている。パブリックでもプライベートでも顧客が望むあらゆるクラウド環境を完璧に提供でき、それをオンプレミスにまで展開できるのはMicrosoftだけだ」とし、そのフレキシビリティはAzureだからこそ可能であると語る。

 その一例として米Boeing社がパブリッククラウドのAzure上で展開中のマーケティングアプリケーション(Boeing 737のイメージがさまざまなデバイスから閲覧可能)は、オンプレミスからイメージデータを引っ張ってきているという事例が紹介された。

 オンプレミスとクラウドの融合はMicrosoftがもっとも得意とする分野であり、今後も競合に対する優位点として、積極的に打ち出していきたいところだろう。

 もうひとつ、同社にとって重要なクラウドソリューションとして紹介されたのがOffice 365だ。Ballmer氏は「わずかな期間で5万6,000ものトライアルが申し込まれた。これもパートナーの協力あってのこと」と語り、比較されることの多いGoogle Appsについては「比較の対象にならない。機能の差は明らかすぎる」と一刀両断、やはりOfficeソリューションの絶対的な優位性に対する自信は揺るがないようだ。

次のページ
コンシューマビジネスの展望 - Kinect、WindowsPhone、Skype

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

五味明子(ゴミ アキコ)

IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。
Twitter(@g3akk)や自身のブログでITニュース...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/3322 2011/07/15 16:31

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング