チューニングのポイントは早めの対処
メインフレームをそのまま移行したようなシステムの場合には、大量の中間テーブルを作る仕組みが残っているものもある。そういった一連の処理が、もしかしたら、たった1つのSQL文に置き換えられるかもしれない。当然そうなればディスクIOが大幅に減り、劇的にパフォーマンスが改善されることになる。こういったチューニングを実現すれば、エンジニアはおおいに評価されるかもしれない。
とはいえ、データベースのチューニング作業は「あまりカッコのいい作業ではない」と平山氏。結果的にはいかにIOを減らすかが大きく影響するが、通常は上記のように劇的に速くなることは珍しく、地道に改善を積み重ねていくことになる。
「いまでは、データベースがファイルのように簡単に利用できます。とはいえ、使い始める前にデータベースはデータベースとしてきちんと捉えておいて欲しい」と平山氏。そして、重要なシステムであれば、大きなトラブルになる前に専門家に速やかに相談して欲しいとのこと。Microsoftでは、プレミアムサポートの顧客向けにパフォーマンスアセスメントサービスを提供している。費用はかかるが、平山氏などの専門家が顧客のもとに赴き、データベースの情報収集を行い適切なレポートをしてくれる。また、レポートに基づいた具体的なチューニングサービスも提供しているとのことだ。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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