SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

IT Initiativeスペシャル

今あらためて問われる運用管理の重要性


企業ITの世界では、時勢に応じて多種多様なテクノロジーが注目を浴びてきた。皆さんの職場でも、これまで多くのシステムを導入してきたに違いない。ところで、それらは今でもきちんと目的を果たしているだろうか。部屋の片隅で埃をかぶっていないだろうか。差し迫った課題に対応するために導入したシステムはしばし運用という側面をおろそかにされがちだ。しかし、運用の視点なくしてシステムが真価を発揮することはない。先の震災以降は「事業継続」というテーマが急速に人々の関心を集めている。今こそ、運用管理の重要性を再確認したい。

バックアップ製品が売れる背景

 3月の震災後、「事業継続」というテーマが盛んに叫ばれるようになった。情報システム担当者の意識を問う各種調査でもテーマに対する関心の高まりをうかがわせる結果が出てきている(図1)。

図1:東日本大震災を受けて今後の対応について(IT システム運用管理者への質問)

 そうした中、今、最も大きく伸びているのがストレージ機器だ。災害時にサーバーが壊れてしまっても、とりあえずデータだけは保護できるようにしておかなければならないと考えた情報システム担当者が、データのバックアップ先としてストレージを購入している。バックアップ用のストレージ機器は震災後、前年比150%を超えるペースで売上を伸ばしているベンダーも出てきている。

 今更、バックアップが問題になるのかと思われる方もいるかもしれないが、企業内の情報システムのうち、その対象となっているのは基幹系などごく1部に過ぎない。一般的に、欧米と比較しても日本のバックアップ取得率は低いと言われており、筆者の経験に照らしても、仮に100のシステムがあるとすれば、バックアップの対象となっているのは、そのうちの20程度にとどまるのではないだろうか。特に、バックアップ対象外になりがちなのは、情報系システムや部門内のファイル共有サーバーといったものだ。

 もちろん、そうしたシステムのバックアップを取得しなくてよいのかと言われれば、決してそんなことはない。ただし、バックアップ自体はあくまで保険と同じ性質のもの。例えば、誰もが生命保険や地震保険の重要性は認識しているが、差し迫った事情がない限り、月々の出費を嫌って加入しない人も少なくない。実際、ストレージベンダーはこれまでもバックアップ製品の売り込みをかけてきたが、ユーザーにはなかなか響かなかったという経緯がある。もちろん、今回の地震を機にやはり地震保険は重要だから加入しておこうと考える人もいるはずだ。同様に災害対策のために「とりあえずバックアップをとっておこう」と各企業の担当者が動いているのである。

次のページ
メーカーはBCP、電源管理へ注力

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
IT Initiativeスペシャル連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

幕田 範之(マクタ ノリユキ)

株式会社テクノ・システム・リサーチ シニアアナリスト
2000年に株式会社テクノ・システム・リサーチに入社。サービスマネジメントソフトウェアやストレージ分野の市場を中心に調査分析を担当している。常に『なぜ』を意識しつつメーカー、SI/VAR、ユーザーの3方向から市場調査を行うことで立体的に市場を捉え、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/3466 2013/11/06 13:10

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング