SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

DB Press

冗長化してもリソースを無駄にしない―Oracle MAAのライバルはHAの複雑さ


「ITシステムに高い可用性を求める状況があるにも関わらず、実際にHA(High Availability)構成を採用しているシステムは数%しかありません」―米国Oracleでデータベース製品を担当するバイスプレジデントのマーク・タウンゼント氏はいう。なぜHA構成を採用するシステムが少ないのか。その1つの理由が、複雑さにあると指摘する。さまざまなベンダーからさまざまなHAのための製品が提供されており、ユーザーはそれらをインテグレーションしてHAの構成を構築しなければならない。それは、極めて複雑なシステムを作り上げることになる。

冗長化してもリソースを無駄にしないOracle MAA

米国オラクル バイスプレジデント マーク・タウンゼント氏
米国オラクル バイスプレジデント 
マーク・タウンゼント氏

 「ITシステムに高い可用性を求める状況があるにもかかわらず、実際にHA(High Availability)構成を採用しているシステムは数%しかありません」―米国Oracleでデータベース製品を担当するバイスプレジデントのマーク・タウンゼント氏はいう。なぜHA構成を採用するシステムが少ないのか。その1つの理由が、複雑さにあると指摘する。さまざまなベンダーからさまざまなHAのための製品が提供されており、ユーザーはそれらをインテグレーションしてHAの構成を構築しなければならない。それは、極めて複雑なシステムを作り上げることになる。

 さらにHA構成が普及しない理由としてタウンゼント氏が指摘するのが、高いコストの問題。高可用性を得ようとすれば、多段階の冗長性構成をとる。そうなると、本番機以外に複数のスタンバイ機を用意することになる。スタンバイ機は、多くの場合本番と同じ構成のものを用意し、それを使わずに置いておくことになる。そのため、HA構成をとれば、通常の倍以上のシステム調達コストがかかってしまうというわけだ。

 結果的に、Aシステムはこういう方法でHA化、Bシステムは別の方法で、さらに、CシステムはHA化しないといったように、企業の中でHA化するものしないものが混在、HA化の方法も可用性のレベルもシステムごとにバラバラといった姿が現実となる。

 これに対しOracleでは、異なるアプローチを提案している。それが、Oracle Maximum Availability Architecture(MAA)だ。Oracle MAAは、Oracleの開発部隊による実証済みの高可用性技術と、顧客の成功事例に基づいたベスト・プラクティスのブループリント。Oracleが提供するすべてのソフトウェアスタックに対応できるようになっており、ソフトウェアとして提供され特別なインテグレーションは必要ない。

 MAAであれば、HAを確実にするために多数のハードウェアを導入したとしても、それらをアイドル状態にすることはない。

 「これは、飛行機に搭載される2台のエンジンのようなものです。通常は2台のエンジンを使って飛行していて、なにかトラブルが発生したときだけ1台で飛びます」(タウンゼント氏)

 OracleのMAAならHAを実現しても無駄は発生しない。これは、サーバーのハードウェアだけではないストレージについても同様で、Oracle Automatic Storage Management(ASM)を利用することで、たくさんのストレージを利用すれば、可用性を確保するだけでなく、パフォーマンスも高くなるという。

 OracleのMAAでも、可用性を確保するためにはスタンバイサイトを構築することを推奨する。とはいえ、そのスタンバイを休眠させておくわけではない。まずは、本番からデータの転送を効率化し、スタンバイをアクティブ状態にして利用するのだ。またローコストな構成で遠隔地にスタンバイを用意し、それで災害対策を行うことも可能だ。この場合もスタンバイのリソースを、本番システムの一部としてアクティブ化して活用できる。

次のページ
計画外停止よりもむしろ計画停止をより少なくすることこそが重要

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/3693 2012/02/10 18:28

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング