ORDER BY
アプリケーション開発において、RDBMS側でソートを行う機会は非常に多い。MySQLでは、テーブルから条件にマッチするレコードをインデックス順にキーを読み込むことが出来る場合には、その後さらにソートをする必要はない。(MEMORYストレージエンジンやNDBストレージエンジンで利用可能なハッシュインデックスはそもそもソートには利用できない。)ソートが必要になるのはインデックス順にレコードを読み込むことができない場合である。
インデックス順にレコードを読み込むことが出来る場合とはどのようなクエリであろうか。JOINが絡むと話がややこしくなるので、まずは単一のテーブルをSELECTする場合について解説したい。
対象のテーブルがひとつだけの場合、ソートにインデックスを利用できる条件はズバリ次の通りである。
- 単一のインデックスだけが使われている。
- カラム全体がインデックスに含まれている。(プレフィックスだけがインデックスに含まれている場合にはソートに利用できない。)
- マルチカラムインデックスの場合、インデックスに含まれるカラム(キーパート)が左から順に利用されている。
- マルチカラムインデックスのそれぞれのキーパートのソート順が同じである。
インデックスを使ってソートができるクエリで典型的なものは次のようなものであろう。
mysql> EXPLAIN SELECT * FROM Country WHERE Code LIKE 'j%' ORDER BY Code\G *************************** 1. row *************************** id: 1 select_type: SIMPLE table: country type: range possible_keys: PRIMARY key: PRIMARY key_len: 3 ref: NULL rows: 3 Extra: Using where 1 row in set (0.00 sec)
EXPLAINの見方については本連載の第一回である次の記事を参照して頂きたい。
MySQLにおけるJOINのチューニングの定石