tempdb のローカル ストレージへの配置
SQL Server 2008 R2まではシステムデータベースを含むデータベースファイルは共有ストレージに配置する必要がありました。さきほどご紹介したようにSQL Server 2012 AlwaysOn FCIではシステムデータベースファイルを共有ストレージではなく、SMBファイル共有に配置することが可能です。データベースファイルを共有ストレージ、SMBファイル共有のいずれに配置する場合でも、tempdbについてはローカルのストレージ(共有でない)に配置することが可能です。これにより共有のSANストレージへのIOを減らすことが可能であり、またより高速なSSDを使用することもできます。
tempdbをローカルストレージに配置する場合、そのパスは各ノードで同じにする必要があります。これはデータベースファイルのパスがmasterシステムデータベースに格納されているためです。パスが有効でない場合、そのノードではSQL Serverが起動しなくなってしまいますのでご注意ください。
2回にわたってAlwaysOnフェールオーバークラスターインスタンスの新機能についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。次回はフルテキスト検索の強化された機能についてご紹介する予定です。
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坂輪貴行(サカワ タカユキ)
日本マイクロソフトの Premier Field Engineering 部にて、SQL Server ユーザーの支援を行う。前職はシステム エンジニアであり、長く Sybase を使用したプロジェクトに従事。業界歴 14 年の月一ゴルファー。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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