インフラ最適化で取り組むべき4つの領域
2012年5月18日開催の「IBM Pulse Japan 2012」において、午前中に行われた基調講演・特別講演では、開催宣言に続いてソフトウェア事業 Tivoli事業部 事業部長の高瀬正子氏が登壇。「Optimizing the World Infrastructure (あらゆるインフラの最適化)」と題する講演を行った。
IBMの調査により、テクノロジーがビジネスに貢献することへのCEOの期待が年々高まっていることが裏付けられている。そこで共通する重要課題として挙げられているのは「市場の変化」、「技術革新」などだが、地域による違いもあり、日本で目立つのがグローバル化だ。また日本のCIOが重視しているテクノロジーは、モバイル、クラウド、ビッグデータ/アナリシス、仮想化、セキュリティー。
そこでIBMは、インフラ管理の視点で取り組むべき領域として、以下の4つを掲げている。
・クラウド/仮想化およびデータセンター管理
・スマート化するインフラ/資産の管理およびビッグデータの分析
・モバイルおよびエンドポイント管理
・グローバルレベルのセキュリティー
高瀬氏は「4領域はそれぞれ独立しているのではなく、それぞれが密接に結びつくことで、ITインフラがビジネス価値に貢献する」と語る。ではIBMは、どのような技術、ソリューションでそれを可能にするのか。その一つの回答として、各領域をテーマとした講演が引き続き行われた。
クラウドによるビジネスの創生をサポート
IBMでVice President of Tivoli Strategy and Developmentを務めるJamie Thomas氏の講演テーマはクラウド。「クラウド・コンピューティングによるITの再生、ビジネスの創生」と題して行われた。
IBMは、さまざまな企業向けの新しいスマート・クラウド・サービスを提供している。まず「IBM SmartCloud Foundation」は、プライベート・クラウド環境を短期間で設計・構築し、クラウド・サービスの展開や管理を大幅に向上させるソリューションだ。「IBM SmartCloud Control Desk」は、複雑なサービスマネジメント・プロセスを総合的にコントロール可能にする。そのほか、ITインフラを最適化してワークロードの可視化とコントロールを行う製品や、ITのライフサイクル管理、エンド・ユーザーのパフォーマンス最適化、ハイブリッド・クラウドの集中管理などのソリューションが提供されている。
また「IBM Smarter Building」では、不動産および設備投資管理を最適化する完全ソリューションを実現している。すでに関係者が10万人に及ぶ大手ホテルや、米国空軍などが導入済みだ。