SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

BIZ Press

スタンフォード大学d.Schoolに見るイノベーション創出のカギ

Bay AREA見学記(第2回)


前回のMaker Faire Bay Area編では、「作りたいものを作る」というメイカー視点でモノづくりを捉えた。一方で、モノづくりを社会の発展や問題解決のために行うという視点もあり、これは「デザイン思考」というキーワードで語られることが増えている。そこで必ず引用される環境の一つが、スタンフォード大学のd.School だ。昨年邦訳された 『MAKE SPACE』 (阪急コミュニケーションズ刊)でも紹介されている、この環境づくりを自分の目で見たいと思い、今回のベイエリア視察でスケジュールに組み込んだ。ほぼ毎週金曜日開催される1時間のツアーに参加したので、その様子をレポートする。

スタンフォード大学d.Schoolとはなにか?

 スタンフォード大学は、あらゆる分野で世界的に最高峰の成果を出し続けており、研究だけでなくGoogle、Yahoo、CISCO、SUNといった数多くのベンチャー企業を創出していることでも著名である。もちろんビジネススクールも有名だが、最近ではスティーブ・ブランク氏を中心としたリーン・ローンチパッドというアントレプレナー教育が注目されるようになっている。

 アイデアを事業化するのがリーン・ローンチパッドであり、事業化できた企業を大きく成長させるのがビジネススクールと位置付けることもできる。この文脈で捉えれば、事業化のアイデアをどうやって産み出すかが重要な問いとなる。

 「d.School」は、その一つの解となるプログラムであり、そこで提供されるメソッドが広く知られるようになっている。それだけでなく、アイデア創出を支援するように工夫されている環境そのものが非常に興味深いものである。この環境は、機械工学科にある2階建ての、それほど大きくない教育棟を割く形で作られている。

 d.Schoolは他の学部(スクール)と違い、授業としての単位はあるが学位の提供はない。「学際領域(Interdiciplinary)」を超えて活動し、「対話(Intaractivity)」によるアイデア創出が最大の特徴である。このために全学部の学生が参加することができる。ただし、専門がある程度確立していないと成果が出しにくいことから、修士課程以降の参加が推奨されている。

毎週開催されるd.Schoolの1時間ツアーに参加してみた

 d.Schoolの活動は学外にもオープンになっており、いつでも見学可能だ。毎週金曜日には学生のガイドが付く1時間のツアーが開催される。希望者は、集合時間にエントランスフロアにあるツアーデスク付近に集合するだけでツアーに参加できる。

ツアーデスク。学生たちの顔写真がところ狭しと貼られている

 このツアーデスクの周りの壁には、本プログラムに参加している学生の顔写真が貼られており、これ自体が参加者意識とモチベーションを高める工夫になっている。

 今回筆者が参加したツアーは、参加者が30人ほどで、3回目の参加という人もいた。彼女は、スタンフォード大学から車で40分ほど南にあるサンノゼの学校の先生で、同僚を連れてきたとのこと。

 ツアーはd.Schoolのプログラムに参加している学生によって引率されるのだが、今回はポストドクターのミッシェル、ドクターコースのメレディス、マスターコースのジェフリーの3名が対応してくれた。彼らの専門領域は、機械設計・ビジネス・化学と全く異なるのだが、d-schoolの多様性を感じられた。

ツアーの引率をする学生たち

次のページ
この場の価値は何か?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
BIZ Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

高野 元 (タカノ ハジメ)

創発計画株式会社 代表取締役 / サービス開発コンサルタントR&Dエンジニアとしてキャリアをスタートし、NECにてインターネット・サービス技術の研究開発に10年間従事。そのなかで、スタンフォード大学客員研究員としてシリコンバレーの息吹を体感。ビッグローブ事業部(現NECビッグローブ株式会社)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4810 2013/07/13 01:30

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング