インフラ最適化で取り組むべき4つの領域
「IBM Pulse Japan 2013」の基調講演・特別講演では、最初に日本アイ・ビー・エム 専務執行役員 ソフトウェア事業担当である、ヴィヴェック・マハジャン氏が登壇。「今テクノロジーとビジネスは、ターニングポイントを迎えている」と新しいコンピューティング・プラットフォームの台頭について語った。モバイル、ビッグデータ、クラウド、スマートインフラ、セキュリティなど、あらゆる面で大きな変化が起きているとマハジャン氏は語る。
「お客様がIBMに期待しているのは、他にはできないような最新テクノロジーの提供。あらゆるインフラを最適化し、グローバルなベストプラクティスを提供することがIBMの使命」(マハジャン氏)。
続いてソフトウェア事業 Cloud & Smarter Infrastructure事業部 事業部長の高瀬正子氏が登壇。「進化したテクノロジーが実現する、インフラのスマートな最適化」と題する講演を行った。
現在はグローバル化、人口動態の変化、ソーシャル・ネットワークとモバイル技術の進展、データ爆発などにより変化が激しく不確実な時代となっている。データを挙げてみるとグローバルでは62%のワークロードがクラウドにシフトし、モノとモノの繋がりが2000億、スマートフォン利用者は10億人、1日のサイバー攻撃は40万と言われている。
インフラが大量のデータを生み、多くのデータが繋がり始めている。この変化の中で、IT部門には、ノベーションを生み、ビジネスに貢献することが求められている。高瀬氏は「ITの世界は、経営者が成長のために投資する分野になっている」と語る。
ただITの現状について企業に質問してみると多くの遅延が発生しており、分野別では開発で41%、導入で34%、本番稼働で45%に達しているという。「インフラの最適化なしにはビジネスチャンスをつかむことは難しい」(高瀬氏)。
そこでIBMは、最先端の技術で、総合的にスマートソリューションを提供する。その切り口は、クラウド、モバイル、社会インフラ、セキュリティの4つ。それらを捉えながら、ITがビジネスに貢献できるようにするためのIBMの基本的な戦略は可視化、コントロール、自動化だ。仮想化されたインフラを見えるようにし、設定した目標に合わせてリソースを割り当ててサービスを最適化する。そして自動化により、ビジネスに即応性を与えるのである。