どのタイミングでセキュリティにお金をかけるのか? iPadとAndroidの違い
筆者が所属するイシン株式会社には、アップルジャパンやアップルストアでiPad導入の相談をしてこられた方からの質問が絶えないが、その中でもっとも多い質問が「iPadがいいのか、Nexusがいいのか」というものだ。NexusはGoogleから発売されているAndroidOSの端末で、10インチと7インチの2サイズがある。私も7インチを持っているが、以前のAndroidOSとは違い、大変軽快に動く端末で特に不満はない。
ただし、これが「法人導入」となると話が変わってくる。AndroidOSのアプリケーションはGooglePlayと呼ばれるアプリストアからダウンロードをするのだが、アップルのAppStoreとは違い、一切審査が行なわれていない。各業者あるいは個人がアプリケーションを作るスキルがあれば、アップロードした1秒後にはストアで販売されているのだ。つまり、スパムやトロイの木馬といったマルウェアであろうと、簡単に販売できることになる。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)でも、2013年3月にアプリケーションのダウンロードに警戒を呼びかける発表をしている。
審査済みのアプリケーションを販売しているiPadと、無審査のAndroid端末では、当然セキュリティにかけるべきコストが変わってくる。つまり、端末にお金をかけてセキュリティレベルを上げるのか、あるいは端末のコストを下げて、あとでセキュリティにコストをかけるのか、という議論になる。
多くの企業では、社内でいろいろ検討した結果、導入後の手間とコストを考えてiPadの導入を決定しているのが実情だ。