SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

イノベーターの本棚

“日本人はチームワークが得意”という常識の嘘―「高業績チーム」の知恵とイノベーションの関係

(第12回)イノベーションに効く洋書05:“The Wisdom of Teams: Creating the High-Performance Organization” 

変革をうまく進め、業績を良くする“高業績チーム”の4つ効用

 この本の発刊当時、日本では「チームの本」は数えるほどしかありませんでしたが、欧米ではすでにチームの本は数えられないくらいありました。

 そのなかで、チームの本を作ることになったマッキンゼーのパートナーだったジョン・カッツェンバック氏とダクラス・スミス氏は、どのようにチームを作るかというハウツーものではなくて、変革や業績向上に取り組んできた人たちが実際の経験からチームについてどういった考え方を持っているかを調査し、まとめることにしました。そしてできたのがこの本です。

 この調査を通じて、当時でも常識的な発見と、当時では意外な発見がありました。常識的な発見としては、

  • 達成目標の高さがチーム形成につながる
  • チームの基本原則を規律正しく実行することがたいていの場合見過ごされている
  • 組織のどこにでもチームによる業績改善のポテンシャルが存在する
  • 経営陣によるチームが最も難しい
  • たいていの組織では、責任の所在をチームより個人に置きたがるという本質的傾向がある

といったものでした。

 一方で意外な発見には、

  • 高業績チームでは、チームリーダーはそれほど重要ではない
  • どのメンバーも異なる局面でリーダーの役割を務める
  • 誰がリーダーかわかりにくい

 というものでした。

 これはマッキンゼーの後輩である伊賀さんの指摘していることと同じことであり、おそらくマッキンゼーのチームのイメージであり、今では欧米の常識になっていることなのだと思います。

 この本では調査から、変革をうまく進め、業績を良くするうえでのチームの効用を、以下の4つにまとめています。

  1. 構成メンバーの能力を超えるスキルや経験を集め、統合できる
  2. 明確な目標やアプローチを共に考え作っていくうちに、「同時進行での問題解決」や「先手をとる打ち手の実施」に有効なコミュニケーションを確立できる
  3. 仕事の持つ経済性、管理的側面での改善をもたらすユニークな方法を提供してくれる
  4. チームは楽しい

 そして本書では、このようなチームの効用を活かすことのできる「真のチーム」になるための条件を示しています。

次のページ
「真のチーム」になるための6つの条件

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
イノベーターの本棚連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

好川 哲人(ヨシカワ テツト)

有限会社エムアンドティ取締役、株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表取締役、技術士、MBA
技術経営のコンサルタントとして、数々の新規事業開発や商品開発プロジェクトを支援、イノベーティブリーダーのトレーニングを手掛ける。「自分に適したマネジメントスタイルの確立」をコンセプトにしたサービスブランド「PMstyle」を立上げ、「本質を学ぶ」を売りにしたトレーニングの提供をしている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/5426 2014/01/17 08:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング