シックス・アパートに訊く、「Movable TypeをWindows Azureに対応させて分かったこと」
Windows AzureにはAWSとは違うクラウド上のシステムデザインがある
システム更新や新規構築などの際に、プラットフォームとしてまずはクラウドコンピューティングを検討する。このような「クラウドファースト」の考え方が、当たり前になりつつある。まずは、クラウドで実現する、そうすることでどのようなメリットがあるかを検討する。カスタムアプリケーションならば、決断さえすれば今やあまり悩むことなくクラウドに移行できるだろう。しかしながらベンダー提供アプリケーションの場合は、選んだクラウドサービスの上で動かすことが正式サポートされているかどうかが気になる。
Linuxイメージが強いMovable Type、じつはWindows Server上でたくさん動いている

シニアコンサルタント
柳下剛利氏
シックス・アパートでは、同社の実績あるCMSプラットフォームであるMovable Typeを、いち早くWindows Azureに対応させている。Movable Typeは日本で5万社を超える導入実績があり、当初はブログソフトウェアとして社長ブログやニュースリリース配信、管理など、外部向けコンテンツ管理の用途で利用されることが多かった。
「それが、2005年くらいからイントラ内での社内情報共有で使いたいという用途が出てきました。それに対応するために、2006年には企業利用のために機能強化したMovable Type Enterprise(現在はMovable Type Advanced)の提供を開始し、OSはWindows Serverを、データベースはSQL ServerやOracleをサポートしています」
シックス・アパート シニアコンサルタントの柳下剛利氏は、LinuxやMySQLなどのオープンソースソフトウェアでの利用イメージが強いMovable Typeだが、企業内での利用を考えた際にはWindows環境に全面的に対応する必要があると考えたと言う。「2006年ころは、SolarisやHP-UXなど今や懐かしいとも思えるUNIX OSでの利用も数多くありましたが、2010年ころまでにはWindowsがどんどん増えています。いまではMovable Type Advancedの半分以上はWindowsで、データベースもほとんどがSQL Serverです」とのことだ。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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