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ビッグデータをどう使う? 未経験者から専門家まで、スキルに応じたデータ分析事例

経験ゼロからのチャレンジ〜大規模社ポータルのバナー分析

 
分析スキルと人材像
分析スキルと人材像

 1つめの「分析の初心者」の事例となるのが、従業員1万人超のソフトウェア製品の販売業者が、大規模社内ポータルのバナー分析を行ったケースだ。このポータルは出退勤、業績システム、取扱い製品の情報など基幹システム全体が集約されており全社員が必ず毎日見るサイトだこの企業の課題は、自社製品を含む取扱い製品だけで100種類以上あり、製品情報が溢れて返っていたこと、また、営業担当者やSEは社内から必要な情報が入手できないことだった。

そこで、ポータル上に、主要製品8種類にあえて絞ったバナーを作成し、誰がどうアクセスしているかを分析。自社の主要製品の概要・ポイントや戦略、キャンペーンの販促施策を効果的に共有することを目指した。範囲も主要製品、範囲も直近でやりたいものだけに絞る潔さによって限定的ながらも確実な効果を目指したのだ。  

 施策としては、WebサーバとActive DirectoryのログデータをSplunkで解析するというもの。しかも、今回利用したSplunkは容量に制限があるものの無料でダウンロード出来るもので、これにより低コストでスモールスタートが出来た。それ以外にも特別なコストはかけず、分析のスキルについても、分析したい情報と分析のための数値の理解ができる社内のエンジニアが行ったという。ログデータ量は120MB/日、27万レコード/日といった規模。もちろんプライバシーにも考慮し、社員番号などを匿名化したうえで、役職や部署ごとにどのように閲覧しているかを分析した。

 「分析といっても、役職ごとの閲覧数や、部署ごとの閲覧数、製品Aのバナーごとの閲覧数を調べるといった初歩的なもの。だが、それらをクロス分析してみると、製品Aへの閲覧数が多いのは隣にある製品Bを担当する開発部署であったなど、各部門が互いに他部門や製品を意識しているか等のビジネスの構造の一部を可視化することができた」(同氏)  

 ここでのポイントは、主要製品・ポータルのバナーにあえて絞ることで情報がシンプルになった。それにより、現状の可視化と効果測定が可能になったのだという。

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経験を積みステップアップ~Webアクセスと受注データを相関分析する

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この記事の著者

齋藤公二(サイトウコウジ)

インサイト合同会社「月刊Computerwold」「CIO Magazine」(IDGジャパン)の記者、編集者などを経て、2011年11月インサイト合同会社設立。エンタープライズITを中心とした記事の執筆、編集のほか、OSSを利用した企業Webサイト、サービスサイトの制作を担当する。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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