キーワードは、クラウドサービス
野村證券が8,000台のiPadを導入したのは2012年の夏。しかし、iPad導入プロジェクトは2010年4月、つまり日本でiPadが発売される前から検討が始まっていたことになる。
その頃には、インフォテリア社のHandbookというクラウドサービスが、すでにiPhone用として多方面で活用されていた。もちろんAndroid向けにも提供されていたが、いち早くiPad向けに対応することを発表していた。
このスピード感こそがクラウドサービス提供事業者の大事な動きであり、ユーザーである法人にとって選択の基準になりやすい。
iOSはセキュリティ面で安心
タブレットを対象にした不正プログラムは、過去にAndroidとiOSの両方で発見されている。ただし現時点では、Android端末よりiOSの方が、セキュリティリスクが小さいとみられている。
セキュリティリスクとしてあげられるのが、OSの脆弱性の見つかりやすさだ。Androidはソースコードが公開されている。世界中の技術者が協力して品質を高められる一方で、脆弱性も見つかりやすく悪用されやすい。
これに対してiOSは、ソースコードが公開されていない。潜在的に脆弱性があったとしても、それが見つかったり悪用されたりする可能性は低い。その前に脆弱性を修正してしまえるのだ。