マイナンバーを企業内に保管しない
「マイナンバーは、企業がたくさんのリスクを抱える業務になります。リスクとなるのは情報漏洩、業務負担の増加、新たなシステムや設備投資という3つで、この3つから企業を解放するサービスを提供します」と語るのは、ペイロール 代表取締役社長の湯淺哲哉氏だ。マイナンバーでもっともリスクとなるのが、人が介在するところ。ペイロールではすでに顧客企業240社の86万人の従業員個人情報を給与計算のために管理している。家族まで含めれば100数十万人ぶんの個人情報をアウトソーシングで扱っている。今回のマイナンバー管理サービスでは、そういった社員の個人情報を扱う実績をもとに、企業側で一切マイナンバーに触れなくて良いサービスとして展開する。それによりこれら3つのリスクに伴う企業の業務負荷をなくすという。
マインバー管理サービスでは、従業員からマイナンバーを収集するところから、日常的な運用管理、マイナンバーの安全な閲覧、源泉徴収票など必要な書類への印字など一連のサービスをアウトソーシングで提供する。このアウトソーシングサービスを採用すれば、マイナンバーを企業で保存する必要はなく、収集などの際にマイナンバー情報が企業内を通ることすらない。企業内で保持しないので、マイナンバー用のシステム投資も当然ながら必要ない。マイナンバーという特定個人情報を安全かつ厳密に保管、管理するためのセキュリティ対策も必要ないことになる。
実際にマイナンバーを収集する際には、紙の申請書のキットがペイロールから顧客企業の従業員に配布される。従業員はそのキットに必要事項を記入し、本人確認書類のコピーなどと一緒にペイロールに直接返送する。申請のキットを受け取ったペイロール側では、マイナンバー管理専門の「マイナンバーセンター」で内容を確認し電子化してマイナンバー専用のシステムに登録することになる。