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ベニオフ氏登場「1対1の顧客との関係性がIoTのソリューションを加速する」


 dreamforce 2015のメインイベントであるCEO マーク・ベニオフ氏のキーノートセッションのオープニングは、シンガーのスティービー・ワンダーの歌で始まった。会場は大合唱でスティービーの歌を楽しむことに。その後登壇したベニオフ氏は、まずはメインフレームからクライアントサーバーの時代を経て、新しいITの世界が訪れたと言う。そしてセールスフォース・ドットコムは、クラウドでマルチテナンシーを提唱し、さらには1対1の顧客との関係性を構築するソリューションも提供している。そんなセールスフォース・ドットコムは順調に拡大した。

患者のセラピーにも人との1対1の関係性構築は役立つ

基調講演に立つベニオフ氏
基調講演に立つベニオフ氏

 「マイクロソフト、Oracle、SAPに次いで、来年は世界で4番目のソフトウェアの会社になります」(ベニオフ氏)

 当初はこのような大きな規模の会社になるとは考えてもいなかったと言うが、ベニオフ氏の口ぶりは同社の成長の勢いに明らかに自信がありそうだった。当然ながら、4位というポジションに甘んじる気はないだろう。

 dreamforceでは例年、特定の慈善活動にフォーカスを当て取り上げている。今回取り上げたのは癌の治療に関して。「現在は情報科学が癌の治療に役立っている」とベニオフ氏。生命科学の世界を進歩させるために頑張っている組織として、乳癌治療の研究を行っているカリフォルニア大学の研究組織が紹介された。

 ここでは乳癌の治療はもちろん、乳癌になっても生き残こるための研究を行っている。それには1人1人のニーズに合わせた治療が必要だ。さらには長期的に取り組み、情報を蓄積していくことが重要となる。多くの患者のデータが必要であり、そのデータを扱うためにSalesforceのサービスを利用している。

 Salesforceが提供する顧客との1対1の関係性を築く仕組みは、患者のセラピーにも適用できるとのこと。最適な治療、ケアのための情報を提供が、Salesforceの活用で可能となっているのだ。実際、乳癌という病気は1種類だけではない。1人1人癌のタイプも違えば、リスク要因も異なる。さらには、治療のための医療オプションが効果を発揮しているかも人によって異なるのだ。仮に同じくらいの腫瘍の大きさであっても、ある人にはリスクは高く、別な人にはそれほどリスクが高くない場合もある。

 こういった個人ごとの違いを把握するため、患者のスクリーニング検査を正確にやらなければならない。それが結果的には、予防にもつながる。より多くのスクリーニング検査を正確に行うために、テストそのものも改善し、テストに参加する人も増やさないとならない。状況が正確に把握できるようになれば、スクリーニング検査を行う頻度も人に合わせて減らすこともできるだろう。

 「今までと同じことを繰り返していても結果は変わりません。新しいことをやらなければなりません」とカリフォルニア大学の医師であるローラ・エセルマン氏は言う。精密医療を行い、パーソナル化された分子レベルの治療を行う。それにより1人1人に適合した形で治療を実施する。パーソナル化は治療だけでなく患者のケアの仕方にも絡んでくる。このような医療分野での先進的な取り組みが今、世界中で行われるようになっている。医療におけるこういった活動が、企業にどのような影響を与えるのか。「企業もこういった取り組みから新たなヒントを得ることができます」とベニオフ氏は言う。

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SalesforceならIoTの後ろにある顧客を捉えられる

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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