改正個人情報保護法には、個人情報の海外への移転を制限する規定(越境移転規制)が盛り込まれており、外国でデータを処理する事業者は、すべからく対応が求められる。こうした規制は、欧州連合(EU)から始まり、近年は諸外国で次々に導入されており、グローバル化の進む日本企業にとって、データの越境移転への対処は、愁眉の課題となっている。本稿では、日本の改正法への対処を確認した後、EU並びに諸外国における対応との違い及び課題について明らかにし、国境を越えたデータ移転への対処について考察する。
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小林 慎太郎(コバヤシ シンタロウ)
株式会社野村総合研究所 ICT・メディア産業コンサルティング部 兼 未来創発センター 上級コンサルタント専門はICT公共政策・経営。官公庁や情報・通信業界における調査・コンサル ティングに従事。情報流通が活発でありながら、みんなが安心して暮らせる社会にするための仕組みを探求している。著書に『パーソナルデータの教科書~個人情報保護からプライバシー保護へとルールが変わる~』(日経BP)がある。
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