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統計センターのオープンデータ活用を支えるOracle CloudとOracle Spatial and Graph

edited by DB Online   2019/03/29 11:00

 官民が保有しているデータを流通、共有し、それらを積極的に利用することで社会生活に役立て、企業の競争力の強化に結び付ける。このようなオープンデータ活用の取り組みは、2016年に施行された「官民データ活用推進基本法」により、政府機関や地方公共団体などに義務付けられている。このオープンデータの取り組みの一環として、政府統計の中核機関である総務省統計局および独立行政法人統計センターは、大量、多様な統計データ提供の方法を次世代化しデータの高度利用を可能にするため、2015年から統計LOD(Linked Open Data)プロジェクトを開始した。この統計LODのシステムインフラに採用されたのが、Oracle Spatial and Graphだった。

Oracle Spatial and GraphとOracle Cloudの組み合わせで世界でも最大規模の統計LODを実現

 「日本の公的統計は総務省統計局を中心として、各府省がそれぞれの行政に必要な統計を作成する『分散型』と呼ばれる機構体系によって整備されています。統計センターでは各府省が実施する統計調査のための共通システムの運用管理を行っています」――こう語るのは独立行政法人 統計センター 統計情報システム部情報システム企画課 課長代理 システム戦略担当の西村正貴氏だ。

独立行政法人 統計センター
統計情報システム部情報システム企画課
課長代理 システム戦略担当 
西村正貴氏

 統計センターでは、総務省統計局所管の国勢調査や消費者物価指数など、国の基本となる統計の作成(製表)を行うほか、各府省や地方公共団体の委託を受け、各種統計の作成も行っている。また、各府省が実施する統計調査のための共通システムの運用管理を行っており、2008年から「政府統計の総合窓口e-Stat」をはじめとする「政府統計共同利用システム」の運用を開始している。

 e-Statは当初、インテグレーションされたサーバー・ストレージ環境でOracle Databaseを使い構築された。その後データが徐々に増え、検索などのパフォーマンスが低下する問題が発生する。「何らかの検索を行うと、1分間ほど結果が表示されないこともありました」と西村氏。そこで2013年には、プラットフォームをOracle Exadataに入れ替えることで大幅な性能改善が計られた。Oracle Exadataに移行したことで、処理性能は大きく改善することになる。

 さらに2018年には、Oracle Exadataを更新し、Oracle Exalogicも加え処理性能だけでなくアプリケーションサービスの可用性も向上させた。またOracle Databaseのマルチテナント機能やOracle Zero Data Loss Recovery Applianceも採用し、複数システムの運用管理業務の大幅な効率化も行っている。また、Oracle Advanced Securityも活用しており、アプリケーション性能に影響を与えずにデータの暗号化を行い安全性の向上も図ったのだ。


著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジ...

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