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コンプライアンス“まる”プラクティス

ズバリ!企業不正対策のポイントを教えてください。

【まるプラクティス】mal-practice。「まる」は、マルウェアなどの「まる(mal)」で、ラテン語で「悪い」「不完全な」といった意味を持ちます。ベストプラクティスの反対語にあたる「まるプラクティス」。失敗事例を検証・考察することで改善につなげます。

Question

 いくらルールを厳しくしても、上層部に悪意を持った人間がいれば、企業不正を防ぐことは難しいのではないでしょうか。企業不正対策のポイントはありますか?

Answer

企業不正は、会社のための不正(たとえば粉飾決算)と自らのための不正(たとえば横領)と2つにわけて語られることがあります。もちろん、どちらも立派な(?)不正です。どちらもしてはいけません。

不正は特に、①不正を起こす動機やプレッシャーが存在し、②不正を犯せる環境があり、③不正をすることに対する正当化がある場合に、起こりやすいといわれています。

①に対する対策としては、過度に業績に連動した報酬制度をとらないことで、粉飾決算をする「動機」を抑えるということも考えられます。②に対する対策の例は、職務分掌です。支払いをする人と帳簿をつける人をわけることにより不正を犯しにくい環境にすることができます。③に対する対策の例としては、社内の倫理教育を行うなどの方法があります。

いずれも重要なことで、それぞれバランスをとりながら複合的に実施していくことが重要です。企業不正は職務上の権限がある人によるものも多いです。社長による粉飾の指示などはその典型例でしょう。過度に業績に連動した報酬制度にしない、倫理観の高い社長を選ぶということが重要なポイントになりますが、社長に対するモニタリングというのは制度上はあっても、実際に機能させることは難しい場合もあります。取締役、監査役の職務が非常に重要となってきます。

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この記事の著者

丸山 満彦(マルヤマ ミツヒコ)

デロイトトーマツリスクサービス株式会社 取締役執行役員1992年、監査法人トーマツ入社。1998年から2000年にかけてアメリカ合衆国のDeloitte&Touche LLPデトロイト事務所に勤務。大手自動車製造業グループ他、米国企業のシステム監査を実施。帰国後、リスクマネジメント、コンプラ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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