SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

IT Initiativeスペシャル

ソーシャルテクノロジーによる企業内情報活用とワークスタイルの変革(前編)

企業のインサイト(洞察)を活かし、事業に結びつけていくためには、企業内に流通する様々な情報を連携させる必要がある。こうした意味で、ブログやSNSなどのソーシャルテクノロジーを利用した企業内情報活用に注目が寄せられている。従来、一般向けのオープンなWebとして普及してきたソーシャルテクノロジーをビジネスに活用し、ワークスタイルを変革していく方法について述べていく。【前編】

企業内のIT利用における問題とは?

 業績が低迷する経済環境において、企業はITによる「生産性向上」、「コスト削減」、「経営改革」といった期待が一層高まっている。このような業務システムの課題解決やコスト削減の要求から、最近のトレンドとしてはSOA(Service Oriented Architecture)や、クラウドコンピューティングなどが注目されている。

 確かにSOA は、アプリケーションの機能をコンポーネント化し必要な機能だけを組み合わせるアーキテクチャは変化にも柔軟に対応できる有効なテクノロジーであり、クラウドコンピューティングにいたっては、これまで自社で負担してきたシステムの開発・維持・運用にかかるコストを大幅に削減できる可能性がある。しかし、現状の課題はもう少し別の側面にあるのではないだろうか。例えば、電子メールやグループウェアにより社内のコミュニケーションや情報共有が促進されているはずであるが、問題発生時のほとんどにおいて“コミュニケーション不足”または“情報不足”といった要因が指摘される。

 以下の株式会社アスキー・メディアワークス アスキー総合研究所による企業内の情報活用状況調査結果をご覧いただきたい(図1)。この調査では、1,000人以上の従業員をもつ企業の正社員で、グループウェアまたはナレッジマネジメント関連製品を利用しており、かつ情報システムや情報共有に関心のある人を対象にアンケート調査を行った。(有効サンプル数:526票、調査時期:2009年6月下旬〜7 月上旬)

図1:情報活用が上手くいっていない理由

 「情報が担当者の中に留まり会社の資産になっていない」(43.5%)といった情報が属人化している問題や、「過去の経験が活かせていない」(41.1%)といった業務に付随するノウハウが蓄積・共有されていないことが覗える。また、「情報が多すぎて、処理しきれない」(39.5%)以下は、電子メールに依存した業務コミュニケーション/コラボレーションの課題が浮き彫りになっている状態が見て取れる。表1には示していないが職種別で調べた結果によると、営業・販売では「過去の経験が活かせていない」(53.7%)、「情報が多すぎて、処理しきれない」(50.7%)、「顧客対応など情報が共有できていないためバラバラな対応になる」(41.8%)などの割合が他の職種に比べて高い。経営企画・事業企画では「必要に応じて見れば済む情報までメールで送られる」(50.0%)、医師や法務など専門職では「事業に影響を与えるようなリスク管理をサポートする情報がない」(22.5%)が、他の職種よりも多く見られる。

 つまり、いくらSOA によりアプリケーションの機能を改修しても、またクラウドコンピューティングにより情報システムのコストを削減したとしても、これらの課題の根本的な解決にはならないのである。

次のページ
従来型のワークスタイル

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
IT Initiativeスペシャル連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

松本匡孝(マツモトキヨタカ)

株式会社日立ソリューションズ
1989年 株式会社日立製作所入社。マーケティング業務経験を経てコラボレーション事業の立ち上げに参画し、コラボレーション分野のスペシャリストとしてセミナー講演やコンサルティングなど拡販活動に従事。2014年に株式会社日立ソリューションズにてリリースしたコンテンツ管理とセキ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/2040 2009/12/14 07:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング