NTT東日本とNTT西日本が発表した、公衆交換電話網のIP網移行(PSTNマイグレーション)による2024年のINSネットデジタル通信モード提供終了にともない、電話回線を使った従来型の企業間電子商取引(EDI)を利用している企業は、インターネットEDIへの移行が必要となる。これを受け、全国銀行協会(全銀協)は、「全銀手順」や「全銀TCP/IP手順」などの電話回線を使った従来型に替わる通信手順として、インターネット対応の新たな通信手順「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」を2017年5月に制定した。
「EDI-Masterシリーズ」は、キヤノンITSが開発・販売を行うEDIソフトウェア製品群で、さまざま通信プロトコルやプラットフォームに対応している。キヤノンITSは、インターネット対応の新たな通信手順である「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」に対応した新製品「EDI-Master B2B for BANK TCP/IP-Client Ver.9」および「EDI-Master B2B TLS-Accelerator」の提供を開始する。
「EDI-Master B2B for BANK TCP/IP-Client」は、多数の導入実績がある全銀TCP/IP手順のクライアント製品で、従来の電話回線を使った「全銀TCP/IP手順」に加え、今回のバージョンアップにより「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」に対応した。
「EDI-Master B2B TLS-Accelerator」は、TCP通信を暗号化できる中継サーバーとして機能する製品で、既存の全銀TCP/IP手順システムとの組み合わせで「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」に対応可能だという。また、既存EDIシステムと同一筐体・別筐体いずれの構成にも柔軟に対応できるため、既存システムへの改修を最小限にとどめながら暗号化によるセキュアなインターネットEDIへの移行が可能になる。
「EDI-Master B2B Gateway」「EDI-Master DEXシリーズ」「全銀TCP通信プログラム」との連携により、インターネットEDIへのスムーズな移行を支援するという。