ソラコムはカンファレンスイベント「"Discovery" 2018」を開催し、いくつかの新製品・サービスやKDDIの「IoT世界基盤」への参画などを一挙に発表した。
KDDIとの連携でグローバルIoTが進む
KDDIの「IoT世界基盤」とは、グローバルでのIoT通信の利用にあたり、各国のキャリアとの契約や請求を一本化でき、機器に内蔵された SIM の設定情報を遠隔操作により書き換えてKDDIが選定した現地キャリアとの直接接続が可能になるというもの。2019年度の商用化を予定している。
ソラコムが参画することにより、ソラコムのグローバルIoT通信サービス「SORACOM Air for セルラー」と連携可能になる。
「AWS IoT 1-Click」サービス対応のボタンデバイス
国内初となる「AWS IoT 1-Click」サービスに対応したボタン型デバイス「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」を今年度下期に提供すると発表。
これまでAWSはWiFi型のプログラミング可能なボタン型デバイス「AWS IoT エンタープライズボタン」を提供してきたが、ソラコムが提供する本デバイス「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」は「AWS IoT 1-Click」サービス専用のボタン型デバイス。
省電力型のLTE-M のセルラー通信が利用できる「SORACOM Air for セルラー plan-KM1」が内蔵され個別の通信設定なしで、またWi-Fiが繋がらない場所でも、LTE-M通信が利用可能なエリアで設置すればすぐに利用可能となる。コードを実行する「AWS Lamda」によってプログラムすることで、ユーザーは様々な用途のボタンを作ることが出来る。
LTE-Mが使える「plan-KM1」を提供開始
これまでもソラコムが提供する通信デバイス「SORACOM Air」は、セルラー、LoRaWAN、Sigfox の3つの通信規格に対応してきた。
LTE-Mは、省電力かつ広域なエリアカバレッジを特長としており、車などの移動体の通信にも適している。
「plan-KM1」は、KDDI が提供する LTE-M 回線が利用できるデータ通信 SIM カードを提供し、ユーザーは ウェブコンソールの「SIM管理」画面にて、「plan-D」、「plan-K」とともに回線の開始や休止などの操作や設定を一括管理できる。また、ソラコムが提供する、データ収集・可視化、クラウド連携、閉域網接続などのプラットフォームサービスも利用できる。
またデータのダッシュボード作成・共有を実現する新サービス「SORACOM Lagoon」やSIM 認証に基づくセキュア・プロビジョニングを実現する新サービス「SORACOM Krypton」も発表された。