オラクルは、NVIDIAとのコラボレーションを拡大し、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)Supercluster上でのNVIDIA AIアプリケーションの実行を可能にしたことを発表した。
NVIDIAは、AIスーパーコンピューティング・サービスである「NVIDIA DGX Cloud」を提供するハイパースケール・クラウド・プロバイダーとしてOCIを選択。このDGX Cloudを通じて提供する新たなジェネレーティブAI・クラウド・サービス「NVIDIA AI Foundations」がOCIで稼働している。
NVIDIA DGX Cloudとその上で稼働するNVIDIA AI Foundationsサービスは、OCIのSuperclusterを活用しており、OCIのSuperclusterにはOCI コンピュート・ベアメタル、NVIDIAネットワークに基づく超低レイテンシRoCEクラスタ、および選択可能なHPCストレージが含まれている。
NVIDIAによってデプロイ・検証され、超並列アプリケーションを処理できる数千のOCI コンピュート・ベアメタル・インスタンスをサポートしているという。
OCI Superclusterネットワークにより、3万2,768のA100 GPU、4,096個のOCI コンピュート・ベアメタル・インスタンスまで拡張可能に。
またNVIDIAは、オラクルがNVIDIA BlueField-3 DPUをネットワーク・スタックに追加することも発表している。
NVIDIA AI Foundationsのモデル構築サービスは、言語、画像、ビデオ、3D、生物学にまで及ぶ。利用者は、NVIDIA NeMo言語サービスとNVIDIA Picasso画像、ビデオ、3Dサービスを利用して、チャットやカスタマーサポート、プロフェッショナル・コンテンツ作成、デジタル・シミュレーションなどのための、ドメイン特化型ジェネレーティブAIアプリケーションを構築可能だ。
NVIDIA BioNeMoクラウドサービスでは、生物学AIモデルのトレーニングと推論のための、ジェネレーティブAIアプリケーションをカスタマイズして導入できるツールを提供するという。
今回の発表にあたり、NVIDIAのエンタープライズ・コンピューティング担当バイスプレジデントであるManuvir Das氏は次のように述べている。
「AIによるイノベーションの可能性は無限大であり、AIはさまざまなビジネスの変革に大きな影響を与えています。NVIDIAとOracle Cloud Infrastructureのコラボレーションにより、NVIDIAのアクセラレーテッド・コンピューティング・プラットフォームの驚異的なスーパー・コンピューティングの性能を、あらゆる企業が利用できるようになります」
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