PKSHA Technology(以下、PKSHA)、東京海上日動火災保険(以下、東京海上日動)、日本マイクロソフト(以下、日本マイクロソフト)の3社は、大規模言語モデル(LLM)の全社的な業務適用領域の特定を目指し、保険業界に特化した対話型AIの開発に着手し、試験適応を6月に開始すると発表した。
業務量と顧客体験へのインパクトの観点より、まずは代理店からの問い合せに対応する照会応答業務へのプロトタイプの開発・実装に着手。保険の種類や補償内容の詳細といった問い合せ情報に対して、東京海上日動が保有するデータベースおよび知見を参照し、AIが回答を生成する。同プロトタイプ実装をはじめとし、文章の厳密性や利用コストといった大規模言語モデルの特徴を踏まえ、低リスクな観点から利用範囲の拡大に向けて共同で研究開発を行うという。
6月から開始する実運用を通じて対話型AI活用における知見を蓄積。2024年度中に東京海上日動の全国の社員が活用できる機能としての導入を目指すとともに、幅広い業務領域での活用方法も検討していくとしている。
なお、今回の取り組みには、マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」および、PKSHAの自然言語処理領域の実績のもと開発されたAIソリューション「PKSHA LLMS」を採用している。
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