日本電信電話株式会社(以下、NTT)は、大規模言語モデル(LLM)の普及にともない課題となっている電力やコスト増加などの課題解決に向け、大規模言語モデル「tsuzumi」を活用し、NTTグループ発の商用サービスとして2024年3月に提供開始すると発表した。
なお、提供開始に向け2023年10月からメディカル分野の京都大学医学部附属病院やコンタクトセンター分野の東京海上日動火災保険などのパートナーとトライアルを開始しているとのことだ。
tsuzumiの特長は以下の通り。
- 日本語と英語に対応:特に日本語処理性能について、生成AI向けのベンチマークである「Rakuda」ではGPT-3.5などを上回る性能だとしている
- 柔軟なチューニング:知識を学習させることのできるアダプタにより、たとえば特定の業界に特有の言語表現や知識に対応するようなチューニングを、少ない追加学習量で実現可能
- マルチモーダル:言語化されていないグラフィカルな表示や音声のニュアンス、顔の表情などを理解できるようなマルチモーダルへの対応を予定
NTTは今後、業界に特化した領域にフォーカスして同モデルの訴求を図るという。また、サイバーセキュリティ分野への応用、自律的に連携し議論するAIコンステレーションなどの開発を進めるとしている。
【関連記事】
・NTTデータ、引越しにともなう行政/民間事業者手続きをまとめてオンラインで行えるサービス開始へ
・NTTデータ、岩手銀行へDataRobotのプラットフォームを活用した「AIサクセスプログラム」開始
・NTTデータ先端技術、「Hinemos」において生成AI活用による運用自動化・効率化を検証へ