Celonisは、豊田通商がコンプライアンスの徹底を目的に不正兆候の発見と不正抑制力の強化に取り組むため、Celonisのプロセスマイニングソリューションを採用したと発表した。
トヨタグループの総合商社である豊田通商は、グループ会社のコンプライアンス徹底を目的とした取り組みに注力しており、役職員を対象にグローバル行動倫理規範の浸透活動やコンプライアンス教育・研修などを実施してきた。そうした取り組みを加速するため、不正抑制の効果を発揮する施策として、デジタル技術を活用した不正兆候モニタリング活動を推進することにしたという。
また、コンプライアンス体制強化の要請が社内外から高まっていたこともあり、不正抑制力の強化、不正兆候の早期発見、再発防止を目的としたモニタリング活動に取り組み始めた。不正リスクの兆候を早期に発見するための施策を模索しているなか、基幹システムのデータを分析・可視化してモニタリング活動に適用できるデジタルプラットフォームの導入を検討。不正兆候モニタリング活動にプロセスマイニングを活用できるか検証するためのプロジェクトを始動し、成果が出ることを確認したことから「Celonis」の導入を決定した。
Celonisの導入効果として、豊田通商が海外の一部拠点における基幹システムとして利用している「SAP ERP」との親和性が高く、膨大なデータを安定的かつ高速に処理できることがわかったとのこと。また、海外の一部拠点の基幹システムを取引分析の対象にできるほか、従来はコンプライアンスの観点では利用されていなかったデータも活用できることがわかったとしている。
豊田通商は今後、不正兆候モニタリング活動の精度を高めていき、Celonisによるプロセスマイニングを他の部門・領域にも広げる可能性を探っていくとのこと。将来的には、営業部門の業務改善活動、監査部門におけるデータ活用監査などにおいても利用できないか、担当部門で検討が進んでいるという。
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