メンバーズデータアドベンチャーカンパニー(データアドベンチャー)は、DX・データ分析業務に携わる就業者326人に対してデータ活用に関する調査を行い、その結果を発表した。
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査日:2023年10月17日
- 調査対象:DX・データ分析業務に携わる就業者326人
データ活用に関する外部委託利用度合い
「あなたのお勤め先のデータ活用について、外部委託の利用度合いはどの程度ですか。(ひとつだけ)」という設問では、ある程度ないしほとんど外部委託をしているという回答は20%にとどまり、ある程度ないしほとんど内製化をしているという企業が約6割(56.8%)を占めた。
外部委託・内製化の意向
「データ活用について、今後内製化もしくは外部委託の割合を増やす考えはありますか。(ひとつだけ)」という設問では、「割合は変えない」が47.2%、続いて「内製化を増やす」が32.8%、「外部委託を増やす」は20%にとどまった。データ活用に関する外部委託利用度合い別で比較すると、内製化が進んでいる場合は外部委託を増やす意向は低く、ほとんど外部委託をしている場合は外部委託を増やす意向を持つ企業と内製化を増やす意向を持つ企業とに分かれるが、内製化を増やす意向を持つ企業が多い結果となった。
また、数は少ないものの、ほとんど外部委託をしている企業では割合を変えないという回答がなく、データ活用業務を増大させるにあたって外部委託を増やす、あるいは社内のナレッジ蓄積やコスト効率向上などの狙いで内製化を増やすなど、企業によって方針に違いがあることが推察されるという。
内製化が進まない理由
「データ活用に関する業務の外部委託利用度合い」で「ほとんど内製化している」と回答した場合を除いた「データ活用の内製化が進まない、進んでいない理由はなんですか。(いくつでも)」という設問の回答を見ると、205人中「データ活用人材が育成できない」と回答したのが129人(62.9%)、「データ活用人材が採用できない」と回答したのが86人(42%)、「データ活用に人員を割くことができない」と回答したのが71人(34.6%)と、上位3つが人材不足に関連する回答となった。
以上の調査結果より、既に内製化が進んでいる企業が多いなか、そうではない企業では人材不足が大きな障害となっていることが明らかになった。データを実際にビジネスへ活用するにあたり、フェーズごとに必要なスキル・人員数は変わる。それを見越した採用計画ができていても、実際に採用できるかどうかは市場の状況に左右されがちだという。採用できなければその分計画の実行が遅れるため、データ人材の確保はデータ活用の進捗に大きく影響すると考えられるとしている。
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