フューチャーアーキテクトは、独自ソリューション「Futurefraqta」の現行コード解析機能に生成AIを導入し、効率的なシステム刷新を可能にするとともに、これまでの知見を活かしたDXコンサルティングサービスを2024年6月より展開すると発表した。
Futurefraqtaは、同社がこれまで手掛けてきたレガシーシステムも含めた大規模刷新プロジェクトでのノウハウを、科学的かつ体系的に整備したソリューション。今回新たに現行ソースコード解析機能に生成AIを導入したことで、JCL、COBOLなどのレガシー言語の解読支援も実現し、解析時間が削減されるという。今後は、Futurefraqtaがサポートする要件定義、基本設計、詳細設計、開発、テストといったプロセスにもAIによる自動レビューを取り入れる予定とのこと。
2018年、経済産業省は日本企業がDXを推進できなかった場合の経済損失を「2025年の崖」として公開し、多くの企業がDXを経営課題に据えてきた。しかし、システムの複雑化やブラックボックス化、DX人材の不足といった複合的な課題があったという。こうした状況を踏まえ、昨今顧客からのニーズが高い「既に進行している基幹刷新プロジェクトへのPMO支援」「DXの推進課題をセカンドオピニオンとして中立的に評価・分析するアセスメント策定」「システム移行後も見据えた業務改革を推進できるDX人材の育成」などのDXコンサルティングサービスを提供するとしている。
システム刷新に向けた詳細な取り組みは以下のとおり。
Futurefraqtaを活用したファクトベースアプローチ~生成AIによるレガシー言語の解析も支援
Futurefraqtaは、現行のソースコードを解析しシステム全体の構造をデータとして可視化する。可視化されたデータからシステムの総量やシステム間の結合度、データフローまで分析でき、経営・業務・システムの観点から最適なシステム設計と移行計画の立案、システム刷新後を見据えた運用保守の改善に寄与するとのこと。刷新に向けて必要なファクトをソースコードから分析し、科学的なプロジェクト運営を実現するとしている。
PMO、アセスメント、人材育成などプロジェクト状況に合わせたDXコンサルティングサービスを展開
複数のベンダーが参加するアーキテクチャのガバナンス統制やルール策定といった特殊な知見を要するPMO、進行中のDXプロジェクトがゴールに整合しているかを中立的に評価・分析するアセスメントなど、進行中のプロジェクトにおける課題にも対応するとしている。また、DXの内製を実現する人材育成において、システム移行後を見据えた体制構築も支援するとのことだ。
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