2025年2月13日、LINE WORKSは「LINE WORKSラジャー」を発表した。
![(左から)LINE WORKS株式会社 プロダクト統括本部 本部長 大竹哲史氏、LINE WORKS株式会社 事業企画本部 Senior Service Planning Manager 小田切悠将氏](http://ez-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/21433/21433_01.jpg)
同社 事業企画本部 Senior Service Planning Manager 小田切悠将氏
LINE WORKSラジャーは、「LINE WORKS」と音声AIを組み合わせたスマートフォン向けのトランシーバーアプリ。これまで定型業務に資するアプリケーションが多かった中、現場向けの非定型業務向けのプロダクトとなる。同社 プロダクト統括本部 本部長 大竹哲史氏は「創業から10年目を迎える節目の年、AI事業を統合して初めて投入するプロダクトだ」と話す。
同社は、国際学会などで論文が採択されるようなAI研究者を開発陣に擁しており、LINE WORKS独自モデルによる高い音声認識精度、フィラー除去などを実現しているとする。
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LINE WORKS 事業企画本部 Senior Service Planning Manager 小田切悠将氏は「LINE WORKSを多く利用いただいている中、現場ではトランシーバーが長く使われてきた。現場リーダーは、文字と声という2つのコミュニケーション手段を使い分けなければならず、これを解消するために開発に至った」と説明。下図のようにチャット機能とトランシーバー機能を使えるボタンを備えており(トークルーム内でも音声入力は可能)、単体のアプリケーションのみならずLINE WORKS内での利用も可能だという。既にLINE WORKSを使用している本社スタッフもトークルームにてやり取りを確認することができ、1つのインターフェースにおいて文字と声のコミュニケーションが完結するとした。
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「当社独自の音声AIは文脈を理解できるため、句読点を付与したり、フィラーを除去したりと、高いレベルでの文字と声の相互変換を実現している。これまで何十年と存在してきたトランシーバーに革命を起こせるのではないか」(小田切氏)
たとえば、3階建ての飲食店においては建物の構造や混線によって、1階から3階に直接トランシーバーで通信することが難しいなどの課題を抱えているという。IPトランシーバーが登場したものの専用デバイスや設備の用意、端末の交換・追加に手間が発生してしまうため、従来型のトランシーバーが利用されているケースは少なくない。一方、LINE WORKSラジャーならば、インターネット回線さえあれば、スマートフォンのみで現場と本社までつなげられることに加えて、テキスト情報としても記録を残せる利点もあるとした。
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なお、料金体系は「フリー(無償版)」「スタンダード」「アドバンスド」の3つが用意されており、文字越こし機能や読み上げ機能を利用したい場合には、アドバンスドプランを利用することになる。また、LINE WORKSラジャーは2月18日のリリースを予定しており、これとあわせて“デバイスアライアンス”も展開していくとのことだ。第一弾として、NTTソノリティ社とBONX社の2社と協業することで、「BONX Stick(ボンクススティック)」とLINE WORKSラジャーの連携を推進。アプリケーション自体はスマートフォンとマイク付きイヤホンを接続することで利用できるが、BONX Stickではデバイス側面のスイッチを活かしてトランシーバーと同様の使い勝手を実現していくという。
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また説明会では、ビルの23階とステージ裏にいるスタッフによる、LINE WORKSラジャーを利用したデモンストレーションを実施。トランシーバー機能による音声通話に対してテキストで返信をした場合にも、テキスト読み上げ機能によってスムーズに会話が成り立つ様子が見てとれた。
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