Specteeは、AIリアルタイム防災・危機管理サービス「Spectee Pro」の宮城県石巻市における導入事例を公式サイトで公開した。

同市は、東日本大震災による地盤沈下の影響で大雨時の浸水リスクが広範囲に拡大。近年は、短時間の集中豪雨による浸水や土砂災害といった被害が全国的に頻発していることから、迅速な情報収集と初動対応の体制整備が急務となっていたという。その中で、同サービスの導入に至ったとしている。
導入後は、気象情報をもとに「雪」や「雨」などのキーワードで検索し、災害リスクの高いエリアを特定。降水量や降水継続時間を予測し、除雪や排水対応の準備に役立てているという。実際に、2023年9月に市内で46.5mm/hの短時間降雨による冠水が発生した際は、担当課からの通行止め箇所などの情報に加えて、Spectee Proにより他の冠水箇所の状況を確認することで市内全域の浸水状況を把握できたとのことだ。
その他、同サービスで情報源の把握が一元化され、迅速な状況把握が可能に。1台のパソコンで他のシステムにアクセスし、複数の情報を表示しながら資料作成を行う作業も効率化されたという。また、雨雲レーダーだけではわからない雨の強さや降り方などもSNSの投稿で確認でき、予測に活かせているとのことだ。
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