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「ERPは骨格、AIは神経」──「Oracle AI World Tour」でソフトバンク、JTB、デンソーが変革事例を発表

「Oracle AI World Tour Tokyo」レポート

(左より)日本オラクル 取締役 執行役 社長 三澤智光氏/ソフトバンク 常務執行役員 丹波廣寅氏/JTB 取締役 常務執行役員(CFO)沖本哲氏/デンソー ITデジタル本部長 城所幸弘氏

 日本オラクルは2026年4月16日、世界14都市で展開する「Oracle AI World Tour」を東京で開いた。Oracle Corporation CEOのマイク・シシリア氏、日本オラクル社長の三澤智光氏に加え、ソフトバンク、JTB、デンソーの経営幹部がステージに立ち、AIとクラウドを活用した企業変革の取り組みを語った。

AIは基幹業務の変革期へ──シシリア・三澤両氏

 シシリア氏は基調講演の冒頭で「AIは実験の段階ではない」と言い切った。採用プロセスの加速、財務リスクの早期把握、サプライチェーン混乱の予防といった具体的な経営課題にAIがすでに活用されていると述べ、「対応に費やす時間を減らし、意思決定に費やす時間を増やすことができる」と語った。航空業界がプロペラ機からジェット機に移行したことで到達距離を広げたように、AIはエンタープライズの能力そのものを引き上げるものだと位置づけた。

 Oracle Corporation CEO マイク・シシリア氏

 三澤氏は分散クラウド戦略の進捗も示した。Oracle Alloyを活用したソブリンクラウドの領域では、NRIや富士通、NTTデータに続き、ソフトバンクおよび日鐵ソリューションズとの協業を新たに発表。ソフトバンクの東日本データセンターはすでに稼働を開始しており、日鐵ソリューションズは九州に西日本データセンターを設置し、九州初のハイパースケールクラウドを提供する予定だとした。みずほ銀行がOCI(Oracle Cloud Infrastructure)およびOracle Autonomous Databaseを行内の共通データベース基盤として採用したこと、NTT東日本・西日本のミッションクリティカルシステムがNTTデータのOracle AlloyにCloud Liftされていくことも発表された。

「ソブリン性」を公共インフラとして提供──ソフトバンク 丹波氏

 ソフトバンク常務執行役員の丹波廣寅氏は、Oracle Alloyを活用したAIクラウド基盤の取り組みを紹介した。

 丹波氏がまず強調したのは「公共インフラ」という発想だ。デジタルサービスをフルスクラッチで企業ごとに構築していては普及が進まないとして、共通基盤をあらかじめ用意し、その上でサービスを展開してもらう形を目指してきたという。AIの時代になると、この発想はさらに重要性を増す。企業が自社の機微なデータをAIモデルに組み込んで活用しようとすれば、そのデータを安全に管理できる独立したプラットフォームが前提条件になるからだ。「データを出せないから使わない・使えない」という状況を解消するために、ソブリン性を備えた環境が必要だと丹波氏は語った。

 ソブリン性について丹波氏は「国・機関・企業・個人のすべてにおいて、自らが管理する権利を持つことが重要だ」と述べた。技術的主権と運用上の主権を自ら持ち、それを守るための法規制も自分たちに適したものであるべきだという考えだ。Oracle Alloyの環境上に国産AIを組み込み、ソブリン性をすべて担保した状態でサービスを提供することが今回の取り組みの核心にあると説明した。企業がAIを使い始めることでコスト削減だけでなく、その時間とコストを新たなサービス開発に充てられるようになると丹波氏は見ており、「自らが経済活動の主体となって進めていける」基盤の整備が日本全体にとって大きな意義を持つと語った。

「ERPは骨格、AIは神経」──JTB 沖本氏

 JTBの取締役常務執行役員(CFO)である沖本哲氏は、コロナ禍という未曽有の経営危機を財務の立場から振り返りつつ、Oracle Fusion Cloud ERPの導入に至った経緯を語った。

 コロナ禍でJTBグループの売上は蒸発し、資本は大幅に毀損した。そのなかで沖本氏が重視したのは、PL・バランスシート・キャッシュフローの三表を定点観測し続けること、PLではなくバランスシート起点で手元流動性と財務健全性の維持に注力すること、そして全体を統合して意思決定するガバナンス体制の構築だった。「財務が経営の中核として危機を乗り越える役割を担えた」と沖本氏は振り返る。

 ERP導入の決断は危機の真っただ中でなされた。「財務戦略が目的、事業成長と価値創造が目標、経営基盤整備が手段」というキーワードのもとでOracle Fusion Cloud ERPを選択したといい、JTBグループは2025年4月に本番稼働させ、標準機能の95%を活用して経営基盤の整備を進めている。

 「SaaS is Dead」という議論が語られることについて、沖本氏は「SaaSは終わるのではなく、AIを支え、自走する経営のOSへと進化する」という見方を示した。「ERPは骨格であり、AIは神経だ」とし、JTBグループはデータとプロセスの上にAIを重ねることで組織としての意思決定能力を実装する、いわば「経営の反射神経」を鍛えていく方針を示した。Oracleに対しては、財務戦略を深く理解したうえでアウトカムの共創を期待すると述べた。

サプライチェーンにもクラウドとエージェントAIを──デンソー 城所氏

 デンソーのITデジタル本部長である城所幸弘氏は、同社のOracleクラウド活用の現状と、新たに発表したサプライチェーン領域への展開を紹介した。

 デンソーとOracleの関係は2000年代のオンプレミスパッケージから始まり、2010年代後半に事業環境の変化スピードへの対応を目的としてクラウドへの移行を開始した。現在はOracle Fusion Cloudを会計・調達・人事の領域でグローバル50拠点弱に展開しており、インフラ面でもOCIを活用している。城所氏はクラウド化の最大の効果として「グローバルでの業務標準化と集約化」を挙げ、購買の集中化拡大による経営効率向上と、四半期ごとにリリースされるAI・エージェント機能を継続的に取り込める環境を同社の強みとして語った。

 今回新たに発表した取り組みは、これまで競争力強化の観点から内製にこだわってきたサプライチェーン領域のクラウド移行だ。事業環境の大きな変化に加え、AIとエージェントの急速な進化、地政学リスクの高まりへの迅速な対応が必要と判断し、この領域でもOracle Fusion Cloudへの移行を決定したと城所氏は説明した。「エージェントAIをこの領域でも徹底的に活用し、経営判断の迅速化・高度化を目指す」と語った。

 グローバル180以上の拠点を持つデンソーにとって、すべての拠点が同じ目線・同じスピードで変革を進めることが課題となる。城所氏はOracleに対して、製造業・自動車産業への理解をさらに深め、エージェントAIを含めて日々の業務に自然に溶け込むプロダクトの開発を求めた。「ともに学び、ともに成長し、一緒に活動を進めていきたい」と語り、セッションを締めくくった。

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この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在はフリーランスとして、エンタープライズIT、行政情報IT関連、企業のWeb記事作成、企業出版支援などを行う。Mail : k...

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