白河データセンターの稼働により、大規模データセンターが首都圏、東日本、西日本の国内3拠点をバランスよくカバーすることになり、拡張余力の乏しい都市型データセンターからの大型移設需要に応えるとともに、万が一の災害に備えた首都圏以外でのバックアップやデータの広域分散を実現していくとしている。また、Yahoo! JAPANグループのインターネット事業におけるインフラ基盤の強化を図り、クラウドコンピューティングやストレージサービスの東日本拠点として展開していくことを予定しているという。
白河データセンターは、広大な敷地により拡張が容易な地方型データセンターの特徴と、郊外型データセンターと同等のネットワークレスポンスを併せ持つデータセンターだという。ネットワークの伝送路を最短経路で設計し、中継ノードをできる限り少なくすることにより、東京-白河間のレイテンシは3.5ミリ秒前後と東京近郊に位置するデータセンターと同等の応答速度で、東京-大阪間の約3分の1であり、物理的な距離に比例しない高速なネットワーク環境を提供するという。
また、サーバーから出る排熱を冷やすための空調には、冷涼な外気をサーバールームに取り込んで冷却する外気空調方式を採用しているという。「アジアン・フロンティア(福岡県北九州市)」での運用で得たノウハウを進化させ、データセンター内の排熱の上昇気流も利用しながら温湿度に応じて全量の外気導入から内部循環まで、複数の空調モードをコンピュータ制御により自動運転するという。それにより、最適な環境を維持し、年間負荷の90%以上を外気での冷房を可能にしているという。
■ニュースリリース
http://prw.kyodonews.jp/prs/release/201209287264/