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みずほ銀行が「IBM Power Systems」でプライベート・クラウドを構築

「みずほクラウド」のチャネル系が稼働、今後は決済系、情報系システムの集約へ

 みずほ銀行は、これまで業務特性に応じてOSプラットフォーム単位でのシステム基盤集約に取り組み、システム基盤構築コストを約3割削減してきたという。

 今回のプライベート・クラウド(AIX版)においては、最新の仮想化やプロビジョニング等の技術を活用して、「迅速な環境提供」と「効率的なリソース運用」を可能にしたとしている。

 サーバー、ストレージ、システム運用環境を一体で提供する「みずほクラウド」により、システム基盤の構築コストを5割以上の削減することをめざしているという。

 今回構築した「みずほクラウド」では、「IBM Power Systems」を本番環境向けに3台、開発および災害対策向けに3台採用し、「PowerVM」の仮想化技術を最大限に活用しているという。

 動的なプロセッサー能力の割り当てや、システムを稼働させたまま仮想サーバーを他の物理サーバーへ移動するLive Partition Mobility、各仮想サーバーのI/O処理を専用プロセッサーで行い、コスト削減とともに柔軟な環境構築を実現する仮想I/O機能により、システム基盤の高集約化を実現しているという。

 また、「みずほクラウド」では、プライベート・クラウド環境のプロビジョニングに、システム・イメージ管理や、リソース管理、構成の自動化を支援するパターン・テクノロジーを搭載する「IBM Workload Deployer(現「IBM SmarterCloud Orchestrator」)」を採用したという。

 これにより、設計基準を満たした設定済みのシステム基盤をクラウドで配布することができるようになり、従来2か月を要していたシステム基盤構築を2~3日にまで短縮したという。

 同時に、「IBM Tivoli Data Warehouse」でシステムのリソース使用状況を把握することにより、リソースの利用効率を向上させるとともに、キャパシティ計画にも活用している。

 ストレージシステムには、マルチベンダー環境をサポートする仮想化アプライアンス「IBM System Storage SANボリューム・コントローラー(SVC)」を採用。これにより、ストレージを業務システムごとに個別に導入、管理するのではなく、ストレージプールとして管理することで、「みずほクラウド」に対するストレージ要求に柔軟に対応することが可能になったという。

 現在、「みずほクラウド」上ではチャネル系システムが稼働、今後も決済系システムや情報系システムなどを集約していく予定だという。

 また、新しいサービスを提供する際やシステムの更改にあたっては「みずほクラウド」を利用し、システム基盤の標準化と集約化をさらに推進し、品質の高いシステム基盤を短期間に構築することで、新しいサービスを迅速に提供する計画だという。

【関連リンク】
「IBM Power Systems」の詳細

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